研究課題
本研究では可視光硬化型ゼラチン,リン酸化プルランを使用することにより,直接覆髄・断髄,歯周病,インプラント周囲炎により吸収された骨の再生療法に応用可能な多目的生体接着システムの開発を目指している。接着剤には,強固な接着性という点で材料の安定性が求められているが,その一方で創傷治癒までに速やかに消失する必要があるという相反する特性を実現する必要がある。本年度は可視光硬化型ゼラチン,リン酸化プルランが上記機能を有しているかどうかの確認を前年度に引き続き行うとともに,ラット上顎歯槽骨にリン酸化プルランを添加し,生体に対する反応の確認を行った。またウサギ軟骨に可視光硬化型ゼラチンを添加しその反応について確認した。1.ラット上顎の歯の周囲の歯槽骨を切削し,極度の水平性骨欠損を生じたモデルを作成。欠損部分にリン酸化プルランを添加したところ骨レベルが改善することが確認された。2.可視光硬化型ゼラチン内で骨芽様MC3T3E1細胞は生存ならびに増殖が可能であることが確認された。3.ウサギ軟骨の欠損モデルを作成し,欠損部分にBMSCsならびにCBD-BMP4を加えた可視光硬化型ゼラチンを添加したところ軟骨が再生することが確認された。
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Scientific Reports
巻: 4 ページ: online Mar 25
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International Journal of Nanomedicine
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