研究概要 |
本年度の計画に基づき、以下の通り硬質レジンの試作を行った。 今回試作を行った素材は充填材としてのフィラーには石英と二酸化チタンを用いた。また、マトリックスモノマーにはウレタンジメタアクリレート(UDMA)とトリエチレングリコールジメタアクリレート(TEGDMA)、重合触媒としてカンファーキノン(CQ)を用いた。配合比については、これまでに申請者が歯冠用硬質レジンに関する研究によると(Mechanical Properties of Hard Resins for Crowns and Bridges. Akio Izumida, Masanobu Yoda, Ryoichi Inagaki, Jouji Toyoda, Minoru Ishibashi, Shin Kasahara, Kohei Kimura. The Journal of Japan Prosthodontic Society 52 : 521-528, 2008.)市販の充填材の配合比は70wt%程度のものが多いことを報告しているが、光透過性を考慮しマトリックスモノマーと充填材を重量比で1:1とした。また、以前申請者が重付加型シリコーンゴム印象材に二酸化チタンを添加した場合の研究(二酸化チタン配合重付加型シリコーンゴム印象材の基礎的検討.泉田明男,依田正信.歯科材料・器械 27・2:167,2008.)結果を参考に、二酸化チタンを含まない石英のみからなる試料をコントロールとし、石英の一部を総重量に対して1wt%,5wt%,10wt%の二酸化チタンで置き換えた4種類の試料を作製した。試料は上記の素材を乳鉢で練和することによりペーストを準備した。各ペーストはJIS T 6517-1998に準じ2×2×25mmの板状試料作製用冶具を用いて硬質レジン重合用光照射器にて試料を作製した。
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