研究課題/領域番号 |
23592841
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉備 政仁 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 招聘教員 (50294111)
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研究分担者 |
池邉 一典 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (70273696)
小川 泰治 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10543481)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 歯学 / 高齢者 / 栄養 / 咀嚼 / 味覚 |
研究概要 |
本研究の目的は,咀嚼能率,唾液分泌や味覚,触覚,温度感覚,口腔立体認知能などの口腔感覚の低下が,高齢者の食品選択,各栄養素の摂取量,血中栄養・脂質指標,次いで肥満や低体重,体脂肪率や筋肉量,骨量などの体組成,基礎代謝量,さらに運動能力やメタボリックシンドロームに及ぼす影響を後ろ向きコホート研究によって明らかにし,高齢期における咀嚼機能維持の健康長寿に対する重要性を示すことである.本年度は,70歳の在宅高齢者757人(男性373人,女性384人,年齢69~71歳)の調査を行った.調査項目は,食品摂取状態の検査方法として1)BDHQ (Brief self-administered Diet History Questionnaire)を用いた15食品群(穀類,いも類,砂糖・甘味料類,豆類,緑黄色野菜,その他の野菜,果実類,魚介類,肉類,卵類,乳類,油脂類,菓子類,嗜好飲料類,調味料類)の1000kcal当たりの摂取重量,2)口腔機能の客観的評価として咬合支持(Eichner分類),3)社会経済的因子として性別,教育歴,経済状態,家族形態,居住地域とした. 統計学的分析は,各食品群の摂取重量を目的変数とし,性別,教育歴,経済状態,家族形態,居住地域,最大咬合力を説明変数とした強制投入法による重回帰分析を行った.統計学的有意水準は5%とした.その結果,いずれの社会経済的因子も,各食品群の摂取重量と独立した有意な関連が認められた.また,咬合支持は社会経済的因子を調整した上でも,緑黄色野菜,その他の野菜,乳類,砂糖類に対し有意な説明変数となった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査を完了した被験者数も予定以上であり,分析も順調に進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度と同様,被験者数の確保に努めるとともに,食品群のみならず,各栄養素についても分析を進めていく.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度は,11000円余りの次年度使用額がでたが,3月末まで調査を行う予定であり,被験者数が確定できなかったためである.平成24年度は,予算の執行を早め,次年度使用額の出ない様に努めたい.
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