研究課題/領域番号 |
23592842
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
丸尾 幸憲 岡山大学, 大学病院, 講師 (60314697)
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研究分担者 |
西川 悟郎 岡山大学, 大学病院, 講師 (00172635)
入江 正郎 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (90105594)
玉田 宜之 岡山大学, 大学病院, 医員 (90509499)
有馬 太郎 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (80346452)
皆木 省吾 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80190693)
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キーワード | セラミックス / レーザー / エッチング / 接着性 / 表面処理 |
研究概要 |
オールセラミックスのフレーム材として用いられるジルコニア,アルミナや二ケイ酸リチウムの表面処理としては機能性モノマー,金属プライマーあるいは酸性溶液などの化学的処理とともにロカテックやサンドブラストなどの機械的処理が極めて重要である.Nd:YAGレーザと薬剤を併用したレーザーアシストエッチングは,ファインセラミックスに応用することが可能であることから注目を浴びている.そこで本研究課題は,フレーム材表面に対するレーザーアシストエッチングが,セラミックスの表面構造特性に与える影響について解析するととともに,レーザーアシストエッチング後のフレーム材とレジンセメントとの接着性について検討を加えることを目的としたものである. サンドブラスト処理によってジルコニアと接着性レジンセメントの剪断接着強さは,無処理に比べて有意に増加した.CO2レーザー処理後の剪断接着強さは,8W以上ではサンドブラスト処理に比べて大きな値を示した.また,CO2レーザー処理後にサンドブラスト処理を行った場合にはサンドブラストあるいはCO2レーザーの単一処理に比べて高い値を示した.フッ化水素酸によるエッチング処理では,ガラスマトリックスがエッチングされることで二ケイ酸リチウム結晶が露出するとともに深部に至る微細な気孔が形成され,サンドブラストによる微細凹凸構造とは異なる像が観察された.レジンセメントとの接着強さについては,プライマーを併用した場合には,いずれのセメントもフッ化水素酸処理の方がサンドブラスト処理に比べて同程度か有意に高い値を示した.セラミックスすに対する表面処理は,各レジンセメントにおいてサンドブラスト処理,フッ化水素酸処理あるいはプライマーの使用の有無によって異なることが示された.
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