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2011 年度 実施状況報告書

低侵襲グラフトレス治療のためのショートインプラントと荷重負荷の相関の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23592855
研究機関九州大学

研究代表者

松下 恭之  九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (60159150)

研究分担者 古谷野 潔  九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50195872)
江崎 大輔  九州大学, 歯学研究科(研究院), 学術研究員 (10608970)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードインプラント / 荷重負荷 / 低侵襲
研究概要

インプラント埋入直後の荷重負荷がインプラント周囲骨の治癒に与える影響を検討することを目的として、イヌを対象とした基礎実験を行った。雌性ビーグル犬6頭の上下顎前臼歯部を抜去し、8週後に下顎左右前臼歯部にそれぞれ3本のインプラントを埋入した。荷重負荷装置を用いて、3本のうち1本を荷重なし(0N)、残りの2本に10Nまたは50Nの2種類の側方荷重負荷を1Hz 1800cycle/日で週2回,3週間行った.また,埋入時,1週後,2週後に蛍光ラベリング剤を投与した。3週目に屠殺し、インプラント周囲組織を組織学的および形態計測学的に評価した。0N群および10N群では、感染所見もなく、骨接触状態も良好で、インプラント表面に新生骨の直接接触が認められた。蛍光染色ではインプラントネック部~先端に向かって広い範囲で骨形成がみられ、さらに、10N群では実験期間を通して蛍光強度がコントロールの0N群よりも強かった。それに対して50N群では,0N群および10N群と比較してチタン表面への新生骨の直接接触が認められる部位は少なく、骨接触が得られなかった部位に炎症性細胞の浸潤を認めた。また、蛍光染色ではインプラントネック部での骨形成は認められず、骨形成が認められる部位でもコントロールと同程度の蛍光強度であった。骨接触率および骨密度の計測を行った結果、10N群の値は他の群と比較して有意に高く、50N群の値は有意に低かった。荷重量によってインプラント周囲骨の術後の早期治癒を促進させる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験の前段階、通常の骨の状態における荷重負荷と骨形成の相関を明らかにし、適正な荷重負荷においては骨形成を促進することを明らかにしたため、今後、実験的骨欠損を作成し、骨吸収を想定した実験を行う予定である

今後の研究の推進方策

予備実験を終え、今後は高度骨吸収を想定した実験的な骨欠損を作成し、同部位にインプラントを埋入して荷重負荷を行い、組織学的、形態計測学的評価を行うと共に、有限要素解析、およびCT解析を行う予定である。今年度は評価に用いるPCの購入および、有識者との意見交換のための学会参加に研究費が用いられた。翌年度以降本実験に入るため、残りの研究費用の半分以上を、使用するインプラント(1本あたり4万円程度)の購入および実験動物(ビーグル犬:9万円/1頭)の購入に当てる予定である

次年度の研究費の使用計画

次年度研究費は、予定通りに実験動物およびインプラントの購入に大部分が当てられる予定である。さらに、研究成果の発表および会合のための旅費にも研究費の一部が当てられる予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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