本研究は補綴装置を長期間口腔内で機能させるために、ミリング法やレーザー焼結法で製作されるチタンとCr-Cr合金に対する前装用コンポジットレジンの接着耐久性を高めることを目的とした。レーザー焼結Cr-Cr合金試料ではリン酸エステル系モノマー(MDP)が接着性向上に有効であった。また、維持装置を付与することにより鋳造試料よりも接着耐久性を高めることができた。一方、切削加工による純チタン製試料ではアルミナブラスティング後,酸エッチングを行うことで、接着耐久性を向上させることができた。このような表面処理は製作された補綴装置においてレジンの破折や剥離などの合併症を減らすことに貢献できることが示唆された。
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