研究課題
基盤研究(C)
腫瘍壊死因子(TNF-α)は,炎症性の骨吸収誘導因子の一つである.骨吸収局所に多くの単球系細胞が集積していることが示されているが,この集積作用の詳細は,明らかになっていない.歯根膜細胞は,骨芽細胞様の性質を持っていることから,骨芽細胞を用いた実験系で,TNF-αによる単球走化性因子(MCP-1)の発現を検討した.その結果,TNF-αは,骨芽細胞の MCP-1発現を強く誘導することが明らかとなった.また,その誘導作用は,遺伝子レベルで制御されており,TNF-α は,骨芽細胞の MCP-1遺伝子発現にあたり転写因子AP-1を介して誘導されていることが示された.
歯科補綴学