研究課題/領域番号 |
23592867
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
佐藤 裕二 昭和大学, 歯学部, 教授 (70187251)
|
研究分担者 |
北川 昇 昭和大学, 歯学部, 准教授 (80177831)
七田 俊晴 昭和大学, 歯学部, 講師 (70307057)
桑澤 実希 昭和大学, 歯学部, 助教 (10343500)
岡根 百江 昭和大学, 歯学部, 助教 (30514731)
竹内 沙和子 昭和大学, 歯学部, 助教 (50585784)
長谷川 篤司 昭和大学, 歯学部, 教授 (10180861)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | クリニカルパス / タイムスタディー / 総義歯治療 / 満足度 |
研究概要 |
クリニカルパスは,主に入院治療において,医療の標準化を通じて,治療・ケアの質的向上と効率化を目的とされている.しかし,歯科外来診療においては,ほとんど用いられていない.そこで,外来診療用のクリニカルパスを普及させるために,補綴治療におけるクリニカルパスを試作し,その有効性を明らかにすることを目的とした. クリにカルパス作成の前に,実際の診療状況を把握する必要がある.そこで,予備研究として,総義歯の調整時の歯科医師やアシスタントの動線をビデオに録画したタイムスタディを行った.このビデオには調整時の全診療行為が録画されている.ここから,タイムテーブルを作成し,診療行為の細分化を行い資料とした.細分化にあたっては,歯科医師,患者,アシスタントに分け30秒毎に記録した. 補綴治療を行った上での成果,つまりアウトカムの評価として当教室では,患者の満足度を用いた評価方法を採用し報告してきた。これは,チェアーサイドで簡便に行うことができ,さらに定量化することで,以前の評価と容易に比較すること可能となる.今回,総義歯の調整時における患者・アシスタント・歯科医師の満足度調査を行った.データ数としては10症例が得られた.なお,本研究は同意の得られた被検者に対してのみ実施し,すでに昭和大学歯学部・医の倫理委員会の承認を得ている. 現在,症例数を増やす努力を鋭意継続中である.また,試作したクリニカルパスの項目の妥当性についても検討中である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書にも記載したが,本研究で最も困難な問題となる点は,被検者数の確保だと思われる.現在までに,10名を確保しているが,最初の予定である30名には達していない.しかし,予備的研究としてのタイムスタディーは順調に進行しており,進捗状況としては問題ない範囲かと考える.
|
今後の研究の推進方策 |
今年度はデータ数も少なく,それに伴う消耗品の支出も少額であったために次年度に繰り越した.当病院における1日の外来患者は約800名を数え,当科においては,初診で訪れた65歳以上の有病者と75歳以上の全ての患者を対象に診療を行っているので,今後は被検者数も増加して行くと予想される. したがって,データ収集のために,若干の期間の延長はあるかもしれないが,次年度においては,集積可能なデータ数であると思われる.
|
次年度の研究費の使用計画 |
本年度同様に,基本的には消耗品(ビデオ,ペーパー等)の使用がメインとなる.データ入力時の効率化や単純化のために,タブレット型の入力装置の購入を検討している.さらに,分析用のソフトについても購入したい.
|