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2011 年度 実施状況報告書

下顎単独インプラントオーバーデンチャーに関する前向き臨床研究

研究課題

研究課題/領域番号 23592873
研究機関鶴見大学

研究代表者

栗原 大介  鶴見大学, 歯学部, 臨床教授 (70535773)

研究分担者 大久保 力廣  鶴見大学, 歯学部, 教授 (10223760)
小久保 裕司  鶴見大学, 歯学部, 講師 (20225410)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードインプラント / オーバーデンチャー / シミュレーション模型 / ひずみゲージ / 超小型圧力センサー / 客観的評価 / 主観的評価
研究概要

昨年度は,下顎無歯顎患者に対して,インプラント1本支台オーバーデンチャーの生体力学的な安全性を評価する目的で,シミュレーション実験を計画した.シミュレーション実験モデルは,下顎の無歯顎を想定し顎堤を簡略化したシミュレーション用模型を設計し,模型の正中部にインプラントを1本埋入するモデルと従来から推奨されている左右犬歯相当部にインプラントを2本埋入するモデルを用いて比較することとした.これまで,義歯機能時におけるインプラントと顎堤粘膜に対する負担圧配分およびインプラント周囲骨にかかる応力に関して検証されていないため,インプラントのフィクスチャーには頬舌側および近遠心側にひずみゲージを設置し,左右第一小臼歯,第一大臼歯相当部の顎堤頂に超小型圧力センサーを設置する設計を行った.また,測定時に模型には疑似粘膜としてシリコーン印象材を厚さ2.0mmの厚みで付与することとした. 実験義歯は顎堤に合わせ単純化し,咬合面形態も加重を考慮して平面化したものを製作することにした.測定は本学所有の変位量計を組み込んだ定荷重圧縮試験機上にシミュレーション模型を設置し,実験義歯に50Nの荷重を加えて顎堤粘膜の負担圧,義歯の変位量およびインプラントのひずみを同時に測定する実験モデルを構築した. また,被験者選定のためのクライテリアを検討し,測定項目は1本支台インプラントオーバーデンチャーに関する術前術後の咀嚼運動,咬合力,義歯の動揺の客観的評価とする.また,アンケート調査による主観的評価を行うために,100 mm VASおよびOHIP-Jを用いた術前の全部床義歯における患者満足度評価シートの作製を検討中である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

下顎の無歯顎を想定して顎堤を簡略化した実験用模型の製作は可能になっているが,模型に頬舌側および近遠心側にひずみゲージ貼付したインプラントのフィクスチャーを埋入することおよび左右第一小臼歯,第一大臼歯相当部の顎堤頂に超小型圧力センサーを設置することに高い精度が要求されるため,遅れている.したがって,シミュレーション模型を用いた評価は検討段階である.また,シミュレーション実験による検証ができていないため,被験者を用いた臨床応用が行えないでいる.

今後の研究の推進方策

シミュレーション模型の完成が近づいているため,完成後シミュレーション実験に着手することになるが,模型の正中にインプラントを1本埋入するモデルと従来から推奨されている左右犬歯相当部に2本インプラントを埋入するモデルの解析が急務となる.それらの解析が解決すれば,被験者を用いた臨床応用実現が可能になる. シミュレーション模型の製作に高い精度が要求され,製作が遅れているために研究費の未使用分が生じている.次年度はシミュレーション模型の完成に向けて未使用分と次年度研究費を合わせてシミュレーション実験を遂行し,被験者を用いた臨床応用を行う予定である.

次年度の研究費の使用計画

次年度は,シミュレーション模型完成のための経費に使用する予定である.その後,被験者を用いた臨床応用のための,術前術後における咀嚼運動,咬合力,義歯の動揺の客観的評価およびアンケート調査による主観的評価を行うための経費として使用する予定である.また,被験者に埋入するためのインプラントおよびアタッチメントを購入する.

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公開日: 2013-07-10  

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