マラッセの上皮遺残細胞および歯根膜由来線維芽細胞を混培養すると、エナメルマトリックスタンパクのアメロゲニン、アメロブラスチンおよびエナメルマトリックスプロテアーゼのMMP-20、KLK 4の誘導が確認でき、上皮―間葉相互作用により石灰化の誘導があることが確認できた。また、混培養したサンプルの上皮細胞はBrdUの取り込みが多く、さらに、アポトーシスの誘導因子であるBaxが強く発現することが確認され、細胞の代謝が活発に行われていることがわかった。これらのことは、歯根膜由来上皮―間葉相互作用によって、マラッセの上皮遺残細胞は代謝を活発するとともに、有細胞セメント質の形成に関与することが示唆された。
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