研究課題/領域番号 |
23592889
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鈴木 裕美子 九州大学, 歯学研究科(研究院), 研究員 (20432916)
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研究分担者 |
鮎川 保則 九州大学, 大学病院, 講師 (50304697)
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50195872)
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キーワード | 低結晶性炭酸アパタイト / 骨芽細胞 / インプラント治療 |
研究概要 |
インプラント治療において骨増生とその骨の保持は必要不可欠である。本実験では骨に置換しうる新しい骨補填剤を作製し、それを足場としたインプラント周囲での骨増生と長期にわたる骨の保持を目指すものである。近年、インプラント治療は歯の欠損部を補填する優れた治療法として歯科治療に深く浸透している。またその技術発達によりインプラント治療の適応も著しく広がっている。それでも尚、難症例とされているのが広範な骨の欠損であり、骨の再建はインプラント治療だけでなく歯周病治療など歯科領域全体における重要な課題である。 本研究で中心となるのは低結晶性炭酸アパタイトブロック創製とその内部における骨再生環境の付与である。すでに低結晶性ハイドロキシアパタイトではin vivoおよびin vitro実験で良好な結果を得ている。従って、骨組成に近い低結晶性炭酸アパタイトで骨補填剤を作製すれば、スペースメーキングから吸収と骨添加、すなわち骨置換へと変わる速度を大きく改善できた。また三次元培養においては上皮培養で既に研究が進み、その技術は共同研究者が習得しているものであったため骨に関する三次元培養による再生環境の付与は可能と考えた。 結果として人工骨として骨組成に近い低結晶性炭酸アパタイトを創製、吸収性や骨置換速度を細胞および動物実験にて検索する。これにより本材料が、自己由来の移植骨に限りなく近い骨補填剤であることを確認することが出来た。
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