歯科領域では骨増生術の必要性が高まっている。そこで本研究では骨リモデリングサイクルに組み込まれる炭酸アパタイトと骨新生促進効果や軟組織治癒促進効果、感染防止効果が報告されているスタチンとを組み合わせることで新規骨補填材料を開発することとした。今回の研究では1)炭酸アパタイトースタチン複合体の調製を行った。その結果、スタチンを炭酸アパタイトに封入することに成功した。2)調製した炭酸アパタイトースタチン複合体をラット骨内に埋入し、組織学的に骨補填材料としての評価を行った。その結果、コントロール群と比較して有意に高い骨新生を確認した。今回の研究を通して本手法の有効性が示唆された。
|