研究課題/領域番号 |
23592893
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
村上 和宏 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (60569078)
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研究分担者 |
山本 一彦 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (20243842)
堤 定美 日本大学, 歯学部, 教授 (00028739)
姜 有峯 日本大学, 歯学部, 研究員 (40437273)
杉浦 勉 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (60398435)
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キーワード | 歯科インプラント / 即時、早期荷重 / オッセオインテグレーション / 微小動揺 / 有限要素法 / 動的荷重 / インプラント安定度 |
研究概要 |
即時荷重および早期荷重のインプラントのオッセオインテグレーション獲得のためには微小動揺の大きさが問題となる。また即時荷重における一次骨接触と二次骨接触に起因するインプラントの安定度の変化については概念的にとらえられているが、実際の変化については現在解明されていない。これらを解明するためにウサギ脛骨にインプラントを埋入し、周期的動的荷重を与えてインプラントの微小動揺を実測し、前記の概念を立証することを目的とした。今回、微小動揺の測定には非接触のレーザー変位計を用いることにより、荷重によるインプラント体の微小な変位を実測することが可能となった。現在、荷重値の違いによる術直後の変位の経時的変化を詳細なデータとして得ることができた。また三次元有限要素法を用いて、計算による数値と実測の数値が一致することが確認できた。これらのことから、本実験系の精度について問題がなく、実測値の妥当性も証明された。またサンプルを五検体しており、これらのデータから即時荷重におけるオッセオインテグレーションのタイムラインについて確立した結果を見いだせた。またこの実験より最初に与える微小動揺が71μmまでなら確実にオッセオインテグレーションを獲得することが解った。今後は微小動揺の大きくし、オッセオインテグレーションの獲得の閾値を探っていく。また現在実験したウサギ脛骨は採取を行い、μCT撮影、および組織標本の作製をおこなっており、さらにこれらの組織学的骨形態計測を行い、論文作成に移行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
インプラント荷重実験は終了しており、残すは骨形態計測のみとなっている。研究期間の延長により八月までにデータの解析が終了し、論文の作成が可能となる。早期論文の作成を行い。研究の実績報告を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験を行い詳細なデータをサンプリングできた。これを組織標本をふくめた、多面的方向から解析を行い、結論づけていく。論文作成の間に追加実験が可能な場合さらにデータのサンプリングを行って行く。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成26年2月に動物実験を終了し、脛骨を採取した、それを組織標本作成に依頼するが、消費税引き上げにともない、標本作成の依頼が殺到し、3月末まで納期が間に合わないために次年度使用額が生じた。 組織標本作成費として費用の大方を使用し、残りは論文作成および投稿料として使用される。
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