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2012 年度 実施状況報告書

象牙質基質由来MMP活性を抑制する銀系バイオガラス含有レジン素材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23592894
研究機関北海道医療大学

研究代表者

橋本 正則  北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (00337164)

研究分担者 遠藤 一彦  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70168821)
キーワードバイオガラス
研究概要

銀系バイオガラス(SiO2-Na2O-CaO-P2O5-Ag2O)を電気炉にて作製し、粉砕してガラス粒子を作製する。レジンマトリックス(Bis-GMA, TEGDMA, HEMA系)を調整して、ガラス含有レジン複合体を作製する。それらを各種試験溶液に一定期間浸漬して、形成された石灰化物の解析、溶出イオン濃度の測定を行うとともにヒト象牙質粒を用いたMMP assayにより象牙質基質から放出されるMMP活性を抑制するガラス組成を模索した。
試験試料を長期浸漬後、試料表面に形成された石灰化物の定量を行うとともに、形態観察(SEM, TEM)および分子構造の解析(EDX, MOLE, XRD, XPS)を行い。さらに試験溶液へ溶出したイオン濃度の測定(ICP)を行った。試験歯として抜去ヒト小臼歯を使用する。粉砕機を用いて歯冠・歯根象牙質から粒子径約50 μのDentin Powder(象牙質粒)を作製する。80 mg・Dentin Powderを180 μL・緩衝液で調整後、20 μL の蛍光色素によりラベルされたコラーゲン線維を用いて、各種条件で象牙質基質から放出されるMMP活性を比色計にて測定した。各種条件にて銀系バイオガラスを作製・調整して、象牙質基質由来のMMP活性の抑制効果を比較・評価した。
銀系バイオガラスにより、有効にMMPを抑制することができた。さらにそれら生体安全性について研究を継続している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ガラスそのもののMMP抑制については、良好な結果が得られた。しかし、レジンマトリックスの調整などについては不十分なところが多い。
銀系バイオガラスは生体安全性についての検証が不十分であるため、それらについての研究に比較的多くの時間を費やした。
銀ナノ粒子などの新規素材についても同様な実験を行い結果を得ている。

今後の研究の推進方策

前年度に行った実験結果についての総括を行う。石灰化物を形成するとともにMMP活性を有効に抑制する銀系バイオガラスの組成およびレジンモノマーの調整を行う。Ag2OおよびP2O5の増量・再調整により銀イオン溶出を増加させる。さらにレジンマトリックスのモノマーを再度、調整(親水性化)することにより臨床応用可能な材料完成まで同様の上記実験を繰り返す。
また、銀ナノ粒子などの新規素材についても同様な実験を行い、新規材料のスクリーニングを行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

前年度に行った実験結果についての総括を行う。石灰化物を形成するとともにMMP活性を有効に抑制する銀系バイオガラスの組成およびレジンモノマーの調整を行う。Ag2OおよびP2O5の増量・再調整により銀イオン溶出を増加させる。さらにレジンマトリックスのモノマーを再度、調整(親水性化)することにより臨床応用可能な材料完成まで同様の上記実験を繰り返す。
また、銀ナノ粒子などの新規素材についても同様な実験を行い、新規材料のスクリーニングを行う予定である。さらに、それら調整された材料についての生体安全性について研究を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 水分散性ナノメタル粒子のマクロファージ様細胞による貪食評価2012

    • 著者名/発表者名
      橋本正則、戸島洋和、米澤 徹、河合功治、加我正行、遠藤一彦
    • 学会等名
      第60回日本歯科理工学会学術講演会
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      20121013-20121014
  • [学会発表] 水溶性モノマー結合銀ナノ粒子の細胞に対する影響2012

    • 著者名/発表者名
      橋本正則、戸島洋和、米澤 徹、河合功治、加我正行、遠藤一彦
    • 学会等名
      第59回日本歯科理工学会学術講演会
    • 発表場所
      徳島市
    • 年月日
      20120414-20120415

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公開日: 2014-07-24  

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