研究概要 |
銀系バイオガラス(SiO2-Na2O-CaO-P2O5-Ag2O)を電気炉にて作製し、粉砕してガラス粒子を作製した。それらを各種試験溶液に一定期間浸漬して、形成された石灰化物の解析、溶出イオン濃度の測定を行い、さらに、ヒト象牙質粒を用いたMMP assayにより象牙質基質から放出されるMMP活性に対する抑制効果を評価した。石灰化物を形成するとともにMMP活性を有効に抑制する銀系バイオガラスの組成およびレジンモノマーの調整を行った。 レジンマトリックス(Bis-GMA, TEGDMA, HEMA系)を調整して、ガラス含有レジン複合体を作製し、MMP活性に対する抑制効果を評価した。銀系バイオガラスを実験前に考えていたよりも有効にMMP活性を抑制した、また、レジンとの複合材料としても類似の機能を有した。しかし、銀イオンが細胞毒性を有することとが問題となり、これからの改善点であると考えられた。
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