現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度の計画通り、試料の作製と酸性フッ化物溶液中における耐食性評価の実験を実施することができた。また、酸性フッ化物溶液中における純チタンの腐食は、DLC膜コーティングによって予想以上に効果的に防止することができた。これらの結果に基づいて、来年度以降の研究計画を変更することなく実施することができる。 また、副次的成果として、矯正用ブラケットの表面にDLC膜をコーティングしたところ、硬さの値が著しく高くなるとともにワイヤーとのフリクションが低減化した。洗口剤溶液として使用される酸性フッ化物溶液中における耐食性も高くできることから、臨床的に極めて有用な表面処理であることを明らかにしている。これらの成果の一部をまとめた論文はEuropean Journal of Orthodonticsに受理され、印刷中の状態となっている。T. Muguruma, M. Iijima, W.A.Brantley, S. Nakagaki, K. Endo, I. Mizoguchi: Frictional and mechanical properties of diamond-coated orthodontic brackets. Eur. J. Orthod., in press.
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