純チタンの表面にDLC膜を形成し、さらにその表面に生体機能性分子を固定化することによって、耐久性と機能性に優れた口腔インプラントを開発することを目的とした。PBIID法を用いて3 μmの厚さにコーティングしたDLC膜によって、酸性フッ化物溶液中および疑似体液中における純チタンの耐食性を著しく向上させ、腐食による表面荒れを防止できることが分かった。また、DLC膜の表面を細胞接着性タンパク質や抗菌タンパク質でコーティングすることによって、細胞適合性に優れ、かつ抗菌性を有するインプラント用材料が開発できる可能性が示唆された。
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