研究課題
「研究の目的」は、半経験的分子軌道法による歯科薬剤/材料の毒性評価と新規物質のデザインのタイトルで、歯科薬物/材料などの毒性および生物学的活性能と化学構造との相関関係(QSAR)を三次元での分子の形(分子の表面積、体積、長さ)で検証し、新規化合物のデザインをすることである。「研究計画」は、データベース化されているフェノール化合物の細胞毒性をもとにQSAR解析を行うこと、新規化合物のデザインである。「研究成果」フェノール類の活性酸素除去能力はその還元力にある。その還元性発現の基本はフェノール性水酸基の酸化である。最近フェノール類(フラボノイド)の酵素酸化で中間体として不安定なオルトキノンが生じていることが分かった。このキノン型は細胞毒性が強いとされている。フェノール類の酸化機構の酵素酸化と化学酸化による違いを半経験的分子軌道で検証し、酵素(生体内)酸化と化学酸化(生体外)酸化反応機構が異なることが推定された。新規化合物のデザインはイソキノリン類で行った。新規合成したキノリン類と口腔癌細胞の傷害活性のQSAR解析を行った。活性が見られた化合物をリード化合物として40種類の新規化合物をデザインした。
2: おおむね順調に進展している
平成24年度の研究の目的は、半経験的分子軌道法による歯科薬剤/材料の毒性評価と新規物質のデザインで、歯科薬物/材料などの毒性および生物学的活性能と化学構造との相関関係(QSAR)を三次元での分子の形(分子の表面積、体積、長さ)で検証し、新規化合物のデザインをすることであった。研究計画は、データベース化されているフェノールル化合物の細胞毒性をもとにQSAR解析を行うこと、口腔癌細胞に活性のある新規化合物のデザインである。研究成果として、フェノール類の酸化機構の酵素酸化と化学酸化による違いを半経験的分子軌道で検証し、酵素(生体内)酸化と化学酸化(生体外)の酸化反応機構が異なることが分かった。新規化合物のデザインはイソキノリン類で行った。新規合成したキノリン類と口腔癌細胞の傷害活性のQSAR解析を行った。活性が見られた化合物をリード化合物として40種類の新規化合物をデザインした。
平成25年度の研究の目的は、24年度に得られた結果をもとにして、口腔癌細胞の傷害活性のQSAR解析を行う。さらに活性が見られた化合物をリード化合物として、広範囲にわたる置換基データベースを使用し、新規化合物をデザインを行う。これらの結果を研究の総括、成果の発表とする。
ACD/Stracture Design Suite ソフト購入、研究成果発表のための旅費に使用する。
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International Journal of Molecular Medicine, 30(Supplement1), S51
巻: 30(Supplement1), S51 ページ: 4231-4238