研究概要 |
新規開発の酸化チタンMicro-nano hybrid surfaceへの紫外線照射による光触媒効果を基礎研究から臨床応用へと展開するために、平成23年度はスパっターによる酸化チタン粒子の蒸着時間に比例して酸処理micropitサーフェイス上に形成されるnanonodulesの大きさ、主に0,100,200,300,400,500nmの直径サイズと紫外線による光触媒効果について実験した。実験項目として当初の予定通り1)表面エネルギー(超親水性)の解析 2)表面有機物の除去率の解析 3)紫外線の波長および照射時間の最適化の影響について検討した。その結果表面の超親水性への変化および表面有機物の分解に関してはnanonoduleの大きさとの間に統計学的有意差は見られなかった。しかし、紫外線の波長について365nmのUVA,および250nmのUVCを設定し検討したところ、表面の親水性化に関しては差がなかったものの有機物の分解についてはUVCの効果が高いことが分かった。以上より、micro-nano hybrid surfaceへの紫外線による光触媒効果は十分に酸化チタンのマイクロサーフェイスに対する効果と同様に有効であることが分かった。また光触媒効果のうち、表面の超親水性化に対してはUVA,UVCがともに効果を示したのに対し、表面有機物の分解への効果は低波長で高エネルギーのUVCがその効果が高いことが分かった。
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