研究課題/領域番号 |
23592905
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
豊田 長隆 鶴見大学, 歯学部, 助教 (80257344)
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研究分担者 |
里村 一人 鶴見大学, 歯学部, 教授 (80243715)
早川 徹 鶴見大学, 歯学部, 教授 (40172994)
佐藤 徹 鶴見大学, 歯学部, 講師 (30170765)
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キーワード | 口腔粘膜由来iPS細胞 / 再生医療 / セメント質・歯根膜再生型インプラント |
研究概要 |
口腔粘膜由来iPS細胞とエムドゲイン、マトリゲルの存在下にHAT-7細胞との共培養を行い、iPS細胞株の細胞増殖、形態変化、ならびに歯の発生過程で発現する転写因子であるMsx1、Pax9、Lhx6の発現についてRT-PCR法、Western blot法を用いて検討し、口腔粘膜由来iPS細胞が適切な分化誘導刺激により歯原性間葉細胞に分化する能力を有することが確認された。 HAT-7細胞との直接的共培養系において口腔粘膜由来iPS細胞におけるPax9の発現が誘導されていることを確認した。エムドゲイン®、マトリゲル®、GFRマトリゲル®(生理活性物質を生化学的方法により除去したマトリゲル®)およびHAT-7細胞の歯原性間葉細胞分化誘導活性の差に着目し、それぞれに含まれる細胞成長因子を抗体アレイおよびBio-Plexサスペンションアレイシステムを用いてタンパク質レベルで網羅的に解析した。細胞外基質あるいは細胞膜表面に存在している細胞成長因子の組成の違いから、Msx1、Lhx6、Pax9のそれぞれに対する誘導因子の同定を行い、これらの因子を用いて口腔粘膜由来iPS細胞の培養を行い、periostin、N-tenascin等の発現および石灰化基質形成能を指標として、セメント芽細胞、歯根膜細胞への分化誘導条件の確立を試みた。 同定された分化誘導因子を、Terminal-modified poly(ethylene glycol)法、あるいはトレシルクロリド法により、誘導因子を固定化したチタン表面上で口腔粘膜由来iPS細胞を培養し、細胞接着を走査型電子顕微鏡観察およびCrystal violet染色法により評価したところ、口腔粘膜由来iPS細胞の歯原性間葉細胞、セメント芽細胞、歯根膜細胞への分化が確認された。
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