| 研究課題/領域番号 |
23592909
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| 研究機関 | 大阪歯科大学 |
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研究代表者 |
西川 哲成 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (70140209)
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| キーワード | サンゴ / 骨再生 / 骨増生 / 組織親和性 / 毛細血管分化誘導 |
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| 研究概要 |
口腔機能の回復・維持には骨の増生が必要である。今回、直径100～300 μmの無数の管状構造からなり、物理的強度（圧縮強さ約30 MPa）、酸性条件下での易溶解性を有するサンゴのin vitroでの組織親和性、毛細血管形成能，および in vivoでの骨の再生と増生を検討した．
In vitroではヒト線維芽細胞と血管内皮細胞の共培養において、サンゴ周囲の培養細胞は増殖し、サンゴ粒子の内腔の外骨格表面に培養細胞の増殖と毛細血管の形成が立体的に観察された．
In vivoではイヌ大腿骨欠損部にサンゴブロックを埋入しフィルターで被覆したところ、埋入後12週でサンゴはほぼ生体によって吸収された。組織学的に観察したところ、サンゴ外骨格表面に接して多核巨細胞が多数観察され埋入サンゴの生体による吸収が組織学的に認められた。そして、組織学的にサンゴブロックの内腔に骨芽細胞で縁取りされた新生骨の形成が観察された。さらに，calceinの腹腔内投与によって標識された新生骨形成を共焦点レーザ走査顕微鏡で観察したところ、埋入後12週で骨髄にあるサンゴ内腔、および骨膜からフィルターまでの骨の再生と外側方向への増生が認められた．
以上のことから、サンゴはin vitroでは生体親和性があり、毛細血管での分化誘導能を有し、in vivoでは生体吸収と新生骨再生さらに増生が確認できた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
In vitroの実験ではほぼ順調であるが、in vivoの実験では標本作製が遅れた。
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| 今後の研究の推進方策 |
In vitroの実験ではサンゴを用いた毛細血管の形成について三次元培養法の確立をめざす。
In vivoのラットを用いた実験で、頭蓋骨の骨膜を剥離し、骨増殖因子（FGF、BMP等）を浸透させたサンゴの除放効果と新生骨の形成を調べる。また、イヌの実験では抜歯後の新生骨形成および増生に及ぼすサンゴの効果を調べる。また、ラット同様に骨増殖因子のサンゴ浸透における徐放効果と新生骨の形成を調べる。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
培養細胞（ヒト線維芽細胞と血管内皮細胞）の購入予定
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