サンゴの内部は外部と交通する直径100-300μmの無数の管構造で、隣接する管とは孔で連絡していた。サンゴ骨格の表面は10-20μmの突起物で覆われ、さらにその突起物は60-200 nmの無数の突起物で覆われていた。酸性溶液中ではサンゴのCaは溶出し、アルカリ溶液中ではCaがサンゴ表面に沈着した。イヌの骨欠損部とラット頭蓋骨ではサンゴに接して多核巨細胞が観察され、骨芽細胞で縁取りされた新生骨とともに骨の増生が認められた。埋入後12ケ月後ではサンゴブロックは消失し、新生骨や骨髄で置換していた。 以上のことから、サンゴブロックは生体吸収性の骨の増生を目的とした足場材料であることが推察された。
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