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2013 年度 実績報告書

神経ペプチドの新規機能の解明と炎症性口腔粘膜疾患への治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 23592924
研究機関広島大学

研究代表者

太田 耕司  広島大学, 大学病院, 助教 (20335681)

研究分担者 重石 英生  広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (90397943)
武知 正晃  広島大学, 医歯薬保健学研究院, 准教授 (00304535)
鎌田 伸之  広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (70242211)
キーワード神経ペプチド / 口腔粘膜上皮細胞
研究概要

神経ペプチドやペプチドホルモンは神経伝達物質としての機能だけでなく、様々な機能を持っていると考えている。Ghrelinは胃粘膜細胞から発見された神経ペプチドであり、成長ホルモンを分泌する働きだけでなく、消化管機能調節、エネルギー代謝等、多彩な機能をもっている。一方,Vasoactive intestinal peptide(VIP) は消化管粘膜より抽出された血管拡張作用をもつ神経ペプチドである。申請者らはGhrelinの抗菌作用を検討した結果、抗菌作用のみならず、LL-37等の特異的抗菌ペプチドの抗菌作用を相加、相乗的に増加させることを発見した。口腔粘膜細胞におけるghrelinの発現を検討した結果,口腔粘膜上皮細胞にghrelinの定常的な発現が認められた.炎症性サイトカインによるghrelinの発現誘導を検討した結果,TNF-alpha, IFN-gamma の刺激によりghrelinの発現の増加は認められなかった. ghrelin の抗炎症効果を検討するために,TNF-alphaで誘導されるIL-8 の発現に対するghrelin の影響を検討したところ,口腔粘膜上皮細胞においてGhrelin はTNF-alphaで誘導されるIL-8の発現を有意に抑制した.
一方、口腔粘膜上皮細胞においてVIPの定常的な発現が認められた。VIPはTNF-alphaで誘導されるIL-8の発現に対する抑制作用は認められなかった。しかしながら口腔粘膜上皮細胞にVIPを添加することによって濃度依存的に血管新生因子であるVEGFの発現と細胞走化性の増加が認められた。
これらの結果からGhrelinを含む神経ペプチドは口腔粘膜に対して抗菌作用、抗炎症作用といった多彩な機能を持つことが明らかとなった。

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公開日: 2015-05-28  

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