研究分担者 |
池本 繁弘 北里大学, 医学部, 助教 (90296492)
馬場 香子 北里大学, 医学部, 特別研修生 (90327411)
青柳 和也 北里大学, 医学部, 講師 (10337959)
石黒 匡史 北里大学, 付置研究所, 研究員 (40265640)
熊澤 憲一 北里大学, 医学部, 助教 (60383618)
杉本 孝之 北里大学, 医学部, 助教 (20365133)
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研究概要 |
【平成23年度】口唇裂・口蓋裂形成手術時に得られた上顎骨からの間葉系細胞を分離・増殖し,その間葉系細胞の骨形成能を確認した.しかし検体数が少ないため,成人上顎骨由来の間葉性細胞で基礎研究をおこなった.【平成24年度】1. 無血清培地(STK)による上顎骨由来間葉系細胞を分離・増殖・保存の確立.2.上顎骨由来間葉系細胞を無血清培地(STK)とFBS添加培地で培養し,両者の骨形成能についての比較検討.【平成25年度】長期凍結保存の臨床応用の観点から当科に10年以上保存されている腸骨由来間葉系細胞の生物学的活性とその安全性を検討した.(方法)生物学的活性:1.骨組織由来間葉系細胞の分化能の評価:(1)Alkaline Phosphatase(ALP)①ALP stain,②ALP Activity Assay, (2)Calcium(Ca) ①Alizarin Red S stain, ②Calcium Assay; Calcium Assay 2.骨芽細胞マーカーの発現評価 3.組織学的評価:①HE染色,②免疫染色,③骨面積(%Area)の比較.安全性:①染色体の形態異常検査,②p53とmycの異常発現.(結果・考察) in vitro: 凍結保存された未分化間葉系細胞から分化させた骨芽細胞においてAlizarin Red S染色によりCa産生能を確認した.In vivo:骨組織形成を確認され.長期間凍結保存された骨組織由来の未分化間葉系幹細胞より骨組織形成が可能であった.細胞安全性:凍結保存細胞の染色体の形態異常は確認されなかった.またmyc遺伝子,p53遺伝子の異常は確認されなかった.以上より長期間凍結保存された骨組織由来未分化間葉系細胞は,代替骨組織形成のための細胞供給源となり得ることが示唆された.
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