研究課題/領域番号 |
23592944
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
鎌谷 宇明 昭和大学, 歯学部, 講師 (00315003)
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研究分担者 |
新谷 悟 昭和大学, 歯学部, 教授 (80294429)
近藤 誠二 昭和大学, 歯学部, 准教授 (10432634)
椋代 義樹 昭和大学, 歯学部, 助教 (50325099)
栗原 祐史 昭和大学, 歯学部, 助教 (90514969)
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キーワード | 口腔癌 / 扁平上皮癌 / ウイルス増殖 |
研究概要 |
口腔癌の遠隔転移の制御には、所属リンパ節への転移を抑制することがまず重要な点となる。そのため、癌細胞の脈管内浸潤と末梢循環腫瘍細胞をモニタリングすることを計画した。In vitroで選択的に腫瘍細胞のなかでウイルスを増殖させることで腫瘍細胞を蛍光発光させることを利用して研究を行っていた。ヒトの口腔扁平上皮癌細胞を、低分化型、中分化型さらに高分化型の3タイプに分け、コントロールとしてヒト口腔正常扁平上皮細胞を用いて、これらの細胞にテロメライシンをウイルスの感染により導入し、テロメラーゼ依存性のため、正常細胞ではウイルスが増殖せず、腫瘍細胞でのみ特異的に増殖するウイルスについて、リアルタイムPCR法を用いてウイルスの発現を比較検討した。ウイルスの感染効率については、抗EIA抗体を用いた免疫組織学的染色とウエスタンブロット法を用いて検討した。さらにフローサイトメトリー解析による遺伝子発現解析の実験を行った。しかしテロメスキャンの増殖とGFP遺伝子の発現の相関に関しては十分な関連性が得られていない。 最終年度では、末梢循環腫瘍細胞モデルの確立にむけて、採血した末梢血液中に口腔扁平上皮癌細胞を混和し、一定期間培養した後、赤血球溶解液を加え、遠心分離したペレットにウイルスを感染させ、高感度冷却3CCDカメラにて観察した。口腔扁平上皮へウイルスの感染が起こりうることは確認できたが、その再現性にかけることがみられた。しかし、血液中で、口腔扁平上皮が一定期間存在しうる可能性について、示唆する結果は得られた。
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