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2011 年度 実施状況報告書

唾液分泌促進ならびに口腔粘膜防御へ果たすシスタチンの役割

研究課題

研究課題/領域番号 23592948
研究機関鶴見大学

研究代表者

中川 洋一  鶴見大学, 歯学部, 講師 (90148057)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードシェーグレン症候群 / シスタチン / 唾液分泌 / 生体防御
研究概要

シェーグレン症候群患者の唾液タンパクは、タンパク濃度が高く、種類としてβ2-マイクログロブリン、ラクトフェリン、 Igκ軽鎖、polyIg受容体、リゾチームCなどの増加が報告されている2)。シェーグレン症候群の研究では、唾液中のバイオマーカー探索を中心として、増加する唾液タンパクの検討が中心に行われている。ところが、シェーグレン症候群患者において減少するタンパクの種類は少ないため、その意義を検討した報告は極めて少ない。そこで、本研究では減少するタンパクに注目し、その機能について明らかにすることとした。方法として、二次元電気泳動を用いたプロテオミックスの手法で、シェーグレン症候群に特徴的なタンパクを同定したところ、シスタチンが得られた。そのシスタチンは、システインプロテアーゼインヒビターであるため、酵素反応の手法を用いて、唾液中濃度を検討したところ、シェーグレン症候群患者では、唾液分泌低下指定ない患者に比較して、減少していることが明らかになった。シスタチンには、S、SN、SA、Cなどのサブクラスがあり、唾液腺では、S、SN、SAが認められている。そこて、ウエスタンブロッティング法で検討したところ、SN、SAは変化なく、シスタチンSがシェーグレン症候群患者において減少していた。以上のことが明らかになったので、今後はシスタチンSの唾液分泌に果たす役割について検討をすすめる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

シスタチンS、SN、SA、Cなどのサブクラスに反応する抗体の選択ならびにウエスタンブロッティングの手法の確立に時間がかかったことから、組織学的検討において計画の若干の遅れが認められるものの、ほぼ順調といえる。

今後の研究の推進方策

臨床で採取した試料の効率的な活用によって研究推進をおこなう。平成23年度予算のうち、 176,283円は次年度に繰り越すこととなった。これは、組織学的検討のための予算であったが、その前段階のウエスタンブロッティングの確立の若干の遅れのために、平成23年度中に終了しなかったものである。この研究費については、平成24年度において組織学的検討のために使用する。

次年度の研究費の使用計画

免疫組織科学的検討については、外部委託をおこなう(その他の研究費)。臨床データの収集とデータ管理に謝金を使用する(謝金)。研究成果の発表のための旅費(旅費)

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公開日: 2013-07-10  

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