研究課題/領域番号 |
23592958
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
新中 康史 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (80361715)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 癌 |
研究概要 |
まず、山梨大学より東京医科歯科大学に移動となったために、これまで構築してきた実験系を、また新たに構築しなければならなくなったことから、主に少額備品の購入に使用した。冷蔵庫、ピペット、サーマルサイクラーなどのコンタミネーションを避けなければならないスペースの確保と器具の確保を行った。 自己分泌型遊走遺伝子の導入により強制的に発現亢進させて、上皮間葉移行を誘導する実験は、扁平上皮癌細胞を用いても、比較的再現性のある実験系であった。しかし、上皮間葉移行の程度、扁平上皮癌細胞ではかなりばらつきがあった。そのため、自己分泌型遊走因子のサイレンシングによる間葉上皮移行も扁平上皮癌細胞ではその反応にばらつきを認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遅れている最大の理由は山梨大学より東京医科歯科大学に移動となったために、これまで構築してきた実験系を、また新たに構築しなければならなくなったことである。しかし、一度実験系が確立してからは、上記のごとく、上皮間葉移行の誘導については概ね良好な再現性を認めた。第二の理由は扁平上皮癌細胞自体が上皮間葉移行の程度にばらつきがあり、しくしゅ細胞のように完全に間葉化しているわけではないので、間葉上皮移行の実験での反応性にもばらつきがあることである。
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今後の研究の推進方策 |
上皮間葉移行のもっとも進んだ口腔扁平上皮癌細胞株細胞について検討することであり、次にもその中で間葉上皮移行の誘導に最も反応性の高い株細胞について検討することである。
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次年度の研究費の使用計画 |
多くの上皮間葉移行の進行したと思われる口腔扁平上皮癌細胞株を入手し、その上皮間葉移行の程度と特徴について検討する。次にこれらの中で、自己分泌型遊走因子遺伝子のサイレンシングによく反応して間葉上皮移行を示す細胞株について検討する。
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