本研究は生体吸収性のセラミックb-TCPブロックをビーグル犬の広背筋筋膜部に埋入し,これを足場とする血管柄付骨組織の作成を試みた。b-TCPと共に自己血を埋入した群およびコントロール郡とした。半年後chamberを回収し、組織学的に検索をした。コントロール群では、全てに骨の形成は認められなかった。一方、b-TCP+自己血群では骨の形成が確認された。骨組織の周囲や骨髄内には微小血管が散見され、これら微小血管は免疫組織化学により確認した。今回の結果から、炎症反応や異物反応なく血管柄付骨組織の作成に成功した。しかし骨組織の形成量は少量であり、より良い再生骨を得るためのアプローチが必要と考えられた。
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