研究課題/領域番号 |
23592979
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
木村 博人 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90142851)
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研究分担者 |
小林 恒 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50234860)
中川 祥 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00529688)
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キーワード | 骨膜 / メカノセンサー / Wnt signaling / BMP signaling / メカニカルストレス / 骨リモデリング |
研究概要 |
顎骨リモデリングの担当細胞としての骨膜の機能発現とメカニカルストレスとの接点は依然として不明である。本研究においては顎骨リモデリングにおける骨膜の機能的役割を再評価するため、ヒト顎骨骨膜由来細胞を試料とし、メカニカルストレス負荷で誘導される骨形成・吸収遺伝子の発現を解析し、メカノセンサーとしての骨膜の機能解明と新たな骨増生法の臨床応用を目指した。 H24年度までに、骨膜由来細胞への各種条件下でメカニカルストレスを負荷しその反応を検討し骨形成促進に関与する遺伝子が発現亢進する至適条件を決定した。 H25年度はその結果を受け、至適条件下で骨膜由来細胞を刺激し、マイクロアレイ解析、パスウェイ解析を施行した。パスウェイ解析でWnt および BMP signaling pathwayに属する遺伝子群が変動していることが分かった。マイクロアレイで変動の大きかった遺伝子と併せて、20遺伝子を抽出し、real time PCRで詳細に解析した。その結果、骨膜由来細胞はメカニカルストレスを感知し、Wnt signaling pathway, BMP signaling pathwayなど複数の経路を活性化することで骨芽細胞と破骨細胞の両方の分化を制御していた。これらの結果は骨膜がメカノセンサーとしての機能を持つという我々の仮説を証明するものであり、メカニカルストレスで誘導される骨リモデリングに骨膜組織が関与していることを示唆していた。
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