【目的】多小板血漿が抜歯窩の軟組織の治癒に及ぼす影響を解明する。【材料と方法】ラットの臼歯3本を抜歯し、抜歯窩が連続する骨欠損部を作製した。PRPを骨欠損部に填塞する群と填塞しない群を作製し組織学的、免疫組織化学的検索を行った。【結果】術後3日目のPRP群ではPRP下層に炎症性細胞の集塊と、フィブリン網とその下方に血管や弾性線維を含む肉芽組織を認めたのに対し、コントロール群では骨欠損底部に炎症性細胞とわずかなフィブリン網が観察されたのみであった。術後5日目のPRP群では骨欠損部全体に厚い肉芽組織の形成を認めたのに対し、コントロール群では骨欠損底部にわずかな肉芽組織の形成を認めたのみであった。
|