研究課題/領域番号 |
23592986
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
上木 耕一郎 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (40313663)
|
研究分担者 |
高塚 茂行 金沢大学, 医学系, 准教授 (00251926)
丸川 浩平 金沢大学, 大学病院, 講師 (50444203)
|
キーワード | 顎変形症 / 顎関節 / 応力解析 / シミュレーション |
研究概要 |
顎変形症における顎顔面と顎関節の関連性を形態学的、力学的に解析し検討することを目的に研究を行った。下顎前突症例の関節円板組織における分類として、関節円板前方転位Anterior displacement の他に、従来の正常な位置の円板をAnterior typeとし、これに下顎前突症患者特有のFully covered type, Posterior type.を定義した。さらに、剛体ばね理論による力学解析により、これら円板形態、位置が顎関節に加わる負荷の方向に一致する可能性を見出した。また側面頭部X線規格写真を用いた顎顔面骨格形態の分類Class I, II, IIIと、顎関節に生じる負荷方向の傾向が力学的解析により示唆された。これらの所見は、過去の顎顔面形態、咬合様式による顎関節症状の発現頻度に関する報告との整合性を示唆するものであった。軸位頭部X線規格写真分析からの下顎頭長軸角についても、顎顔面形態との関連性があった。 特に顔面非対称症例(下顎偏位)に対する正面頭部X線規格写真を用いた2次元剛体ばね理論による顎関節応力解析の結果から、顎関節の負荷の大きさ、角度の左右差が顎骨非対称に関連していることが示唆された。 さらに3DCTを用いた顎関節応力解析プログラム作製に先立ち、入力データの検討を行った。実際の顎関節CTデータから座標を抽出し、近似曲線、面を作製した。咬合力中心の座標変換は実際の咬合力測定結果から置換した。これら入力データを用いて現在、顎関節応力解析プログラム作成中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3DCTからら顎関節表面形状の座標抽出、近似曲線、面の検討絵尾行った。入力データの検討を行い、3次元顎関節応力解析プログラム作製を行っている。
|
今後の研究の推進方策 |
3DCTを用いた顎関節応力解析プログラムを完成させ、実際の顎変形症患者のデータを入力し解析を進める。臨床的に妥当性の検討を随時行い、プログラムの改変を行い臨床応用可能となるようにする。
|
次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
|