研究課題/領域番号 |
23592987
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
園部 純也 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50464219)
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研究分担者 |
別所 和久 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90229138)
塚本 容子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (30437230)
中尾 一祐 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (40599932)
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キーワード | 遺伝子導入 / 骨再生 / 骨形成因子 |
研究概要 |
当該年度の研究成果は予定していた程度の十分な研究成果を得ることができたとは言い難い。今年度は、前年度に検定した骨髄間葉系幹細胞を用い、マグネトフェクション法を用いて遺伝子導入を行い、その導入効率を検定した。コントロールベクターはLacZプラスミドベクターを用いた。骨髄由来幹細胞を培養後、Lac Zプラスミドベクターとナノ磁性粒子を混合し、マグネトフェクション法で遺伝子導入12時間、24時間、48時間、60時間、72時間後に遺伝子導入効率を検定した。遺伝子導入後48時間、60時間72時間では70~80%の細胞に遺伝子導入していることが確認された。さらにBMP-2プラスミドベクターとナノ磁性粒子を混合し、培養後1日後、3日後、7日後、14日後、21日後で幹細胞をマグネトフェクション法により遺伝子導入を行った。遺伝子導入した幹細胞中のm-RNAをRT-PCRで測定し、さらに培養上清中のアルカリフォスファターゼ活性とオステオカルシンを検定した。その結果、BMP-2 m-RNAの発現は培養3日目までの発現を認めた。また、培養上清中のアルカリフォスファターゼ活性は培養後7日目まで、またオステオカルシン値は培養後14日目まで上昇を認めた。次年度はin vivoにおける遺伝子導入や骨形成能について検討したいと考えている。さらにわれわれが以前検討を加えた他の遺伝子導入法との比較をし、骨再生においていかなるポテンシャルを得る可能性があるかを検討したいと考えている。遺伝子導入効率を上げる工夫についても随時検討することは言うまでもない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マグネトフェクション法を用いた骨髄間葉系幹細胞への遺伝子導入において、ウイルスベクターに比較してその導入効率については、残念ながら、現在のところ劣っている結果となっている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はマグネトフェクション法の遺伝子導入効率を上げる工夫や培養条件についても検討し、in vitroにおける骨形成能を上昇させる工夫に費やしたい。また当初の研究計画であった、in vivoでの骨形成能の検定について検討する。さらにわれわれが以前検討を加えた他の遺伝子導入法との比較をし、骨再生においていかなるポテンシャルを得る可能性があるかを検討したいと考えている。遺伝子導入効率を上げる工夫についても随時検討する
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究計画を遂行するにあたり、遺伝子導入にかかる消耗品、実験動物、飼育費用、研究成果の発表、学会参加での情報収集のため、平成25年度は700,000円が予定通り必要になると考える。
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