研究課題/領域番号 |
23592987
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
園部 純也 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50464219)
|
研究分担者 |
別所 和久 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90229138)
塚本 容子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (30437230)
中尾 一祐 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (40599932)
|
キーワード | 遺伝子導入法 / マグネトフェクション / 骨再生 |
研究概要 |
最終年度は、ウイルスベクターなどの他の遺伝子導入法と比較し、その遺伝子導入効率を向上させる事をまず目標とした。マグネトフェクションキットを用い、HeLa細胞株を培養しGFPの発現を蛍光顕微鏡で観察し、約40%の細胞がGFP陽性を示した。さらに24年度までに単離した、骨髄由来間葉系幹細胞を培養しマグネトフェクションキットを用い、BMP-2プラスミド(BMP群)を導入した。コントロールはLacZ(コントロール群)を使用した。培養7、14、21日後に細胞溶解液中のアルカリフォスファターゼ活性とオステオカルシン濃度を検定した。BMP群では、コントロール群に比べ、培養7日目、14日目ではアルカリフォスファターゼ活性の上昇を認めた。一方、オステオカルシン濃度は14日目、21日目では上昇していたが、有意差を得るには至らなかった。またIn vivo において、ラット下腿腓腹筋内に3%アテロコラーゲンに含浸した遺伝子導入後の骨髄間葉系幹細胞を埋植し、組織学的、生化学的、X線解析を行ったが、骨形成を確認するには至らなかった。本研究ではマグネトフェクション法を用い、将来顎骨再生等の臨床応用の糸口を検索すべく、骨再生の可能性を検定した。本研究ではナノ磁性キャリアと目的遺伝子との複合体が、標的細胞へ効率良く、迅速に集積する事で、遺伝子導入効率は向上するのではないかと考えられる。標的細胞に集積する過程で、血中抗体やヌクレアーゼなどの、導入効率を下げる要因を検討し、さらに導入効率を向上する方法を得る事が重要であると考えられた。
|