研究課題
前年度までに明らかとした、βカテニンとPTH受容体はPTH受容体のC末10アミノ酸内に結合し、その下流のGsもしくはGqシグナルを調節していることより、今年度はhPTH-GFP受容体、C末端欠損型PTH受容体変異体(βカテニン非結合型)アデノウイルスの作成し、下流のシグナルへの影響を解析した。C末端欠損型PTH受容体変異体C3H10T1/2細胞株ではPTH投与すると、Gsシグナルの指標であるcAMPの産生があがり、Gqシグナルの指標であるCa2+のリリースが抑制された。さらに、恒常活性型βカテニンとβカテニンsiRNAのコンストラクトを作成し、上記の2つの細胞株と組み合わせ、シグナルの動きをみたところ、βカテニンsiRNA発現の細胞群ではGsシグナルの顕著な活性化がみられ、Gsシグナルは抑制された。これらの現象を再確認するためにC末端欠損型PTH受容体変異体と恒常活性型βカテニンを強制発現した系ではGsシグナルの上昇とGqシグナルの抑制がみられた。これらのことより、βカテニンとPTH受容体が結合することで、Gqシグナルを活性化させていることが示された。これらのベクターとアデノウイルスの組み合わせで、骨芽分化系への反応をみたところ、Gsシグナルを活性化する組み合わせで骨芽分化が進むことがRT-PCRでの骨芽分化マーカーや染色によって示された。現在はOsx1-Creマウスとβカテニンfloxマウスを交配させたマウス(骨組織特異的β-cateninノックアウトマウス)の骨芽分化発生の異常の解析と実験的歯の移動モデルを用いて、PTH間歇投与の効果の検討を行っている。
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