研究課題/領域番号 |
23593017
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
須佐美 隆史 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80179184)
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研究分担者 |
大久保 和美 東京大学, 保健・健康推進本部, 講師 (10396715)
長濱 浩平 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60401361)
内野 夏子 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (30569637)
高橋 直子 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (10569635)
杉山 円 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90451814)
岡安 麻里 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (10610941)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 歯科矯正学 / 先天異常 / CT / 頭部X線規格写真 / 3次元解析 |
研究概要 |
平成23年度は、「I. 顎顔面頭部3D-CT像の構築」、「II.CTセファロ画像の作成」について、予定通り研究を行った。その結果、CT画像のDICOMデータの利用可能なフォーマットへの変換、基準平面の設定、定量的計測方法の設定を終了し、先天異常患者の顎顔面頭部3D-CT像を一定の条件のもとに描出し、その形態を三次元的に計測する方法を確立した。その方法を用いて得た先天異常の1つである、hemifacial microsomiaに関する結果の一部は、顎顔面の先天異常に関する国際専門誌(Cleft Palate-Craniofacial Journal)に論文として投稿し受理された。既に電子ジャーナルとしては公開されており、紙媒体の論文は平成24年夏ごろ出版の予定である。この手法の開発により、従来二次元X線画像をもとに行われてきた研究の誤差が著しく小さくなり、研究精度が著しく向上した。一方、CTデータをもとに作成する規格性をもったCTセファロ画像については側面像、正面像の描出が可能となり、従来法でみられた左右の構造物が重なり読影に問題を来す問題を、左右別々の側面像を描出することで解決した。こうした成果は平成23年10月に名古屋で開催された日本矯正歯科学会大会において発表した。さらに、平成24年度に行う「III.CTセファロと従来型セファロ画像の比較解析」にむけ準備を進め、CTセファロを用いた先天異常患者の平均顎顔面骨格像の描出法の開発、パノラマX線写真像に準拠した歯列描出法の開発に着手した。現在、ソフトウエアの開発を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請した平成23年度の研究実施計画である「I. 顎顔面頭部3D-CT像の構築」については具体的な描出・計測方法が確立し、既に一部の成果を公開している。また、「II.CTセファロ画像の作成」についても描出方法が確立され、開発した方法に関する学会発表を行った。さらに平成24年度に行う予定である「III. CTセファロと従来型セファロ画像の比較解析」に向けての準備に着手しており、研究は概ね順調に進展している。。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、交付申請書に記載した通り、「III. CTセファロと従来型セファロの比較解析」、「IV. 疾患別の顎顔面形態の解析」を進める予定である。研究費については、平成23年度に順調に研究が進んだため平成24年度の準備に着手したが、ソフトウエアの開発にまだ不十分な点がみられた。このため、ソフトウエアの開発を段階的に進めることとし、既に開発した基本ソフトを平成23年度に購入し、平成24年以降のバージョンアップに当てるため研究費の一部を繰り越した。
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次年度の研究費の使用計画 |
既に開発した研究用ソフトウエアの段階的バージョンアップ、必要に応じ新規ソフトウエアの開発、研究用消耗品の購入、学術集会における研究成果の発表、研究成果をまとめた論文の作成に使用する予定である。
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