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2013 年度 実績報告書

新規歯根形成細胞マーカーによる歯根形成・吸収機構の解析~抗がん剤投与モデル~

研究課題

研究課題/領域番号 23593024
研究機関新潟大学

研究代表者

三富 智恵  新潟大学, 医歯学系, 助教 (00313528)

研究分担者 河野 芳朗  新潟大学, 医歯学系, 助教 (60303129)
前田 健康  新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
早崎 治明  新潟大学, 医歯学系, 教授 (60238095)
キーワード歯の形成障害 / 抗がん剤 / 歯根 / ヘルトビッヒの上皮鞘 / 象牙芽細胞
研究概要

歯根形成期におけるアルキル化抗がん剤による歯根形成障害の機序を形態学的に解明した。H23年度には、異なる歯根形成段階でのアルキル化抗腫瘍薬の投与が歯根形成に与える影響に焦点を当てて解析した。生後13(歯根形成初期)、15(中期)、19日齢(後期)Wister系ラットにBusulfan (Bus)7.5mg/kgを腹腔内投与し、生後30日目に灌流固定し免疫組織学的に観察した。
Bus投与群では、歯根根尖部に骨様象牙質の形成がみられ、根尖部の破壊の程度は投与時期が早いほど大きかった。CK14免疫染色では、13、15日齢投与群では歯根表面のマラッセの上皮遺残(ERM)、およびヘルトビッヒの上皮鞘(HERS)も消失していた。Nestin 免疫染色では、すべての実験群で骨様象牙質上に存在する細胞成分と、それに埋入された細胞成分がNestin免疫陽性を示していた。
H24年度では、歯根形成障害の経時的な解析を行った。ラットBus15日齢投与モデルを用い、1日、3日、5日、9日後の組織像を免疫組織学的に解析した。投与後3日目で、根尖部の象牙芽細胞の配列にわずかな乱れが認められ、投与後5日目では、根尖部に骨様象牙質の形成がみられた。投与後9日目では、根尖部の骨様象牙質の形成が著しく、歯根の伸長が停止した。CK14免疫染色では、投与後3日目で、配列の乱れを認め、投与後5日目では、二層性に配列した細胞が分断し、9日目では、歯根表面のERMならびにHERSの細胞数の著しい減少が認められた。Nestin 免疫染色では、投与後5日、9日目に根尖部に認められた骨様硬組織内の細胞成分が免疫陽性を示していた。
H25年度に、以上の結果のうち投与時期に関する結果をまとめ、論文発表を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of the antineoplastic agent busulfan on rat molar root development2014

    • 著者名/発表者名
      Mitomi T, Kawano Y, Kinoshita-Kawano S
    • 雑誌名

      Archives of Oral Biology

      巻: 59 ページ: 47-59

    • DOI

      10.1016/j.archoralbio.2013.09.009

    • 査読あり
  • [学会発表] アルキル化抗腫瘍薬によるラット歯根形成障害-根尖部における経日的変化-2014

    • 著者名/発表者名
      三富智恵,河野芳朗,河野承子,松山順子,坂井幸子,佐野富子
    • 学会等名
      第52回日本小児歯科学会大会
    • 発表場所
      東京都品川区立総合区民会館(きゅりあん)
    • 年月日
      20140516-20140517

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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