研究課題/領域番号 |
23593034
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
永山 邦宏 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60583458)
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研究分担者 |
宮脇 正一 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80295807)
大牟禮 治人 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (00404484)
末永 重明 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00136889)
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キーワード | ブラキシズム / fMRI / 脳 / ストレス |
研究概要 |
健常者に対し、計算課題によるストレス負荷を加えた時の咀嚼筋の筋電図測定を行い、咳や嚥下などを除いた両側咬筋の非機能時筋活動量が増加することを明らかにした。また、functional magnetic resonance imagingを用いて、計算課題によるストレス負荷を継時的に加えた時、随意の噛みしめ時、および手の握りしめによる無意識の噛みしめ時の脳賦活部位を調べた。脳賦活部位の解析は、計算解析ソフトウェアであるMATLABと脳解析ソフトウェアであるMRIcroとStatical Parametric Mapping 8を使用した。噛みしめ時は、過去の報告と一致したSensory motor cortex (SMC)の大脳皮質咀嚼野などが賦活した。また、無意識の噛みしめを想定した手の握りしめ時と計算課題によるストレス負荷時は共通して島皮質や前部帯状回などが賦活していたが、SMCの大脳皮質咀嚼野は賦活していなかった。随意の噛みしめによる脳賦活部位と比較し、無意識の噛みしめ時には島皮質と前部帯状回の関連が強いことが示唆された。無意識の噛みしめを想定した手の握りしめ時と計算課題によるストレス負荷時は咀嚼筋の筋活動の増加が微量であったため、大脳皮質咀嚼野が賦活しなかったと考えられた。 さらに、覚醒時に食道内への酸刺激を行ったところ咬筋の筋活動量が無意識下で増加することを明らかにした。食道内への酸刺激時は主に島皮質と帯状回が賦活することから、食道内の酸刺激により島皮質や帯状回が関連し、無意識の噛みしめ(ブラキシズム)が引き起こされることが示唆された。
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