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2012 年度 実施状況報告書

食道粘膜の感受性が顎口腔系のパラファンクションに与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23593036
研究機関鹿児島大学

研究代表者

友成 博  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70398288)

研究分担者 宮脇 正一  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80295807)
八木 孝和  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10346166)
上村 裕希  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50464467)
前田 綾  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10457666)
植田 紘貴  鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (10583445)
原田 秀逸  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60128452)
キーワードパラファンクション / 顎口腔機能 / 胃食道逆流
研究概要

本研究では、食道粘膜の感受性が顎口腔系のパラファンクションに与える影響を解明するため、咽・喉頭および食道粘膜の化学受容メカニズムを分子生物学的・電気生理学的手法により解析し、さらに、疫学調査により消化器疾患と顎口腔系パラファンクションの相互関係を明らかにすることが目的である。前年度は、口蓋咽頭部における味覚の機能特性を検討し、甘味、苦み、酸味、塩味の受容メカニズムには味覚受容Gタンパク質であるgustducinが重要な役割を担っていることが明らかにし、これらの研究成果は、国際誌に投稿、受理された。今回の知見は、「胃食道逆流による化学刺激が咽・喉頭および食道に分布するこれら分子センサーを介した感覚がトリガーとなり、覚醒時の不快症状や睡眠時ブラキシズムを惹起する」とする我々研究グループの仮説の基礎的な知見を得た。本年度からは、上部消化器疾患と咀嚼機能との関連を明らかにすることを目的に、研究計画③にある、食道部の不快感、胸やけ、睡眠障害等の症状を呈する胃食道逆流症に罹患する患者と健常者について、顎顔面形態および口腔機能(咬合状態、下顎運動パターン、咬合力、咬合接触面積、唾液流出率、上部消化器疾患の有無等を調べる検査)のデータ採得と機能解析を行った。本年度は、これらの研究結果の一部をまとめ、学会発表を行い、原著論文は国際雑誌に投稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、消化器疾患と顎口腔系パラファンクションの相互関係を明らかにする疫学調査について、正常咬合者と食道部の不快感、胸やけ、睡眠障害等の症状を呈する胃食道逆流症に罹患する患者の顎顔面形態および口腔機能(咬合状態、顎運動検査、咬合力、咬合接触面積、唾液流出率、上部消化器疾患の有無等を調べる検査)のデータ採得、解析を行った。本年度は、これらの研究結果の一部をまとめ、健常者の咬合力、咀嚼能率および咀嚼中の下顎運動パターンの特徴との関連について、学会発表を行い、原著論文は国際雑誌に投稿中である。

今後の研究の推進方策

消化器疾患と顎口腔系パラファンクションの相互関係を明らかにするため、継続して、食道部の不快感、胸やけ、睡眠障害等の症状を呈する胃食道逆流症に罹患する患者と正常咬合者について、顎顔面形態および口腔機能に関与する顎運動や筋電図を解析し、上部消化器疾患と咀嚼機能との関連を解析する。また、これらのデータ採得と同時に、不正咬合者持つ特徴的な口腔機能の抽出にも試み、検討を加えていく。動物実験については、当初の計画にあった胃食道逆流ラットモデルの確立が手技的に困難であり、ラットモデルの非機能的顎運動パターンの解析が行えない状況にある。非機能的顎運動パターンの解析は動物からヒトを対象とした実験計画に変更することも検討していく。

次年度の研究費の使用計画

消化器疾患と顎口腔系パラファンクションの相互関係についてデータ採得を継続しておこなっていくため、研究協力被験者への謝金を計上している。また、当初の計画にあった胃食道逆流ラットモデルの確立が手技的に困難であるため、ラットモデルの非機能的顎運動パターンの解析装置開発に苦慮している。非機能的顎運動パターンの解析は動物からヒトを対象とした計画に変更し、採得データの解析に使用する顎運動解析ソフトの開発費用に用いることも検討していく。また、次年度は本研究課題の最終年度であるため、これまで行ってきた研究結果をまとめ、国際誌への論文投稿、学会発表に関する費用を計上した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Relationships between the root-crown ratio and the loss of occlusal contact and high mandibular plane angle in patients with open bite.2013

    • 著者名/発表者名
      Uehara S, Maeda A, Tomonari H, Miyawaki S.
    • 雑誌名

      Angle orthodontics

      巻: 83(1) ページ: 36-42.

    • DOI

      doi: 10.2319/042412-341.1

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Gα-gustducin is extensively coexpressed with sweet and bitter taste receptors in both the soft palate and fungiform papillae but has a different functional significance2012

    • 著者名/発表者名
      Tomonari H, Miura H, Nakayama A, Matsumura E, Ooki M, Ninomiya Y, Harada S.
    • 雑誌名

      Chem Senses

      巻: 37(3) ページ: 241-51

    • DOI

      doi: 10.1093/chemse/bjr098

    • 査読あり
  • [学会発表] 片側性臼歯部交叉咬合を伴う患者の咀嚼運動について2013

    • 著者名/発表者名
      友成博、窪田健司、池森宇泰、上原沢子、北嶋文哲、八木孝和、宮脇正一
    • 学会等名
      第8回九州矯正歯科学会学術大会
    • 発表場所
      北九州市小倉
    • 年月日
      20130202-20130203
  • [学会発表] 正常咬合者における最大咬合力の強弱がグミゼリー咀嚼時の下顎運動に及ぼす影響の解明2012

    • 著者名/発表者名
      國則貴玄、友成 博、上原沢子、北嶋文哲、八木孝和、宮脇正一
    • 学会等名
      顎口腔機能学会第49回学術大会
    • 発表場所
      北九州市小倉
    • 年月日
      20121020-20121021

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公開日: 2014-07-24  

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