• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

自然免疫能賦活化を期待した新規創傷治癒用レジン剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23593041
研究機関北海道医療大学

研究代表者

齊藤 正人  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50337036)

研究分担者 安彦 善裕  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90260819)
疋田 一洋  北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (20238281)
キーワード活性型ビタミンD3 / タイトジャンクション / ディフェンシン / LL-37
研究概要

活性型ビタミンD3(VD3)の添加をすることで、上皮における化学的防御機構および物理的防御機構への有効性について研究を行った。化学的防御機構ではβ-defensinおよびLL-37の発現において、有意な上昇が認められた。また、物理的防御機構であるタイトジャンクションのClaudin-1では、24時間以降に有意な減少が認め、Claudin-4は8時間および48時間で有意な上昇が認められた。これまでの研究結果において上皮は有棘層底部ではClaudin-1が発現し、有棘層上部から顆粒層にかけてClaudin-4の発現が有意になることが知られている。このことから、VD3を添加することで化学的防御機能の上昇および、上皮の分化が引き起こることが明らかになった。
VD3添加による物理的防御機構上昇の定量化では、経上皮/内皮電気抵抗値(TER)の測定を行った。VD3を添加することで、TERの上昇が認められたことから、VD3が上皮の分化に作用し物理的防御機構に有効であることが示唆された。また、small interfering RNA(siRNA)を使用し、siClaudin-1,4の細胞を作製しTERの測定を行い、上皮におけるClaudinの物理的防御への関与について行った。Claudinをsi化にすることによりTERの低下が認められた。siClaudin-4は、siClaudin-1に比較し、TERの有意な減少をみとめたことから、上皮層において顆粒層に分化亢進することが物理的防御が顕著になることが確認され、Claudin-1に比較しClaudin-4がより強固な上皮間結合に関与していることが明らかになった。
そのため、創傷治癒において使用する創傷治癒用レジンにVD3を添加することで、化学的防御機構および物理的防御機構が上昇する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Expression profile of drosomycin-like defensin in oral epithelium and oral carcinoma cell lines.2013

    • 著者名/発表者名
      Sato J, Nishimura M, Yamazaki M, Yoshida K, Kurashige Y, Saitoh M, Abiko Y.
    • 雑誌名

      Arch Oral Biol.

      巻: 58(3) ページ: 279-285

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マラッセ上皮遺残細胞における細胞増殖の特異性2013

    • 著者名/発表者名
      倉重 圭史, 村井 雄司, 首藤 かい, 村田 佳織, 山崎 さや夏, 林 良宣, 永易 裕樹, 安彦 善裕, 齊藤 正人
    • 雑誌名

      北海道医療大学歯学雑誌

      巻: 32(2) ページ: 17-23

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi