今後の研究の推進方策 |
平成25年度は骨髄細胞・骨細胞の共培養を行う。この培養方法はすでに本講座で確立しているので、予定通り研究を推進する。 具体的には①三次元培養系を用いた骨髄細胞・骨細胞共培養系にcompression forceを加え、RANKLとケモカイン(IL-8, MIP-1, MCP-1)の産生量と遺伝子発現量を検討する。 ②さらに、骨細胞に紫外線照射を行い人為的にアポトーシスを起こし、CICEB, PYCARD, BAK-1, TNFRSF, BCL-2およびアポトーシス(apoptosis)阻害剤であるカスパーゼ(caspase) 3の発現を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
1.細胞培養および三次元培養圧迫モデル:ラット由来間葉系幹細胞(タカラバイオ社:消耗品費)をRat Mesenchymal Stem Cell Adipogenic/Osteogenic Differentiation Kit(タカラバイオ社:消耗品費)にて骨細胞に分化させる。 三次元培養系を用いてラット骨細胞、間質細胞、骨髄細胞を1,25(OH)2D3存在下で培養し、紫外線照射によりアポトーシスを惹起させ、破骨細胞形成をTRAP染色にて確認する。次に上記培養系の骨髄細胞上に歯根膜線維芽細胞を培養し、80 mm micro cover glass(消耗品費)を乗せ、分銅を用いて1.0、2.0、3.0、4.0 g/cm2で3、6、9、12、24時間負荷をかけ、破骨細胞形成をTRAP染色にて確認する。 2. ELISA :圧迫側モデルで負荷をかけた細胞の培養上清を0, 1, 3, 6, 9, 12, 24時間後に採取し、IL-8, MIP-1, MCP-1の産生量を各種ELISA Kit (assay designs Stressgen,:消耗品費)にて測定する。 3. real-time PCR:ラットの骨細胞、間質細胞、骨髄細胞を1,25(OH) 2D3存在下で培養し、紫外線照射によりアポトーシスを惹起させた骨細胞より、また上記の培養系の骨髄細胞上に歯根膜線維芽細胞を培養し、それらにcompression forceを加え、CICEB, PYCARD, BAK-1, TNFRSF, BCL-2の遺伝子発現量の検討を行う。 4. カスパーゼ阻害剤(Z-VAD-FMK)による阻害実験細胞培養液中にアポトーシス阻害剤である Z-VAD-FMKを添加し、3と同様に産生量とmRNAの発現を検討する。
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