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2011 年度 実施状況報告書

唇顎口蓋裂児に対する骨再生と口腔インプラントに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23593054
研究機関松本歯科大学

研究代表者

中村 浩志  松本歯科大学, 歯学部, 講師 (00278178)

研究分担者 宮沢 裕夫  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (90147637)
中村 美どり  松本歯科大学, 歯学部, 講師 (90278177)
八上 公利  松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (00210211)
宇田川 信之  松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
中道 裕子  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (20350829)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード骨再生 / 顎裂 / Ryk欠損マウス / 骨形成 / 骨吸収 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 再生医療
研究概要

顎裂患者は、世界中でも特に中国や日本を始めとするアジアに多く、国内でも毎年約1/500人の割合で出生するが発症の予防に決定的手段がない。「咀嚼」や「嚥下」など様々な口腔機能が低下しており、その治療は成人してからも続き、時間的・物理的・精神的損失は本人ばかりでなく家族を含めた周囲社会にまで影響を及ぼす。現在の顎裂治療は、先天的欠損部に対する対症療法であり、疾患に対する原因療法でないため治療効果が成長に追随せず、幾度となく手術が繰り返される。顎裂における軟組織も含めた欠損の乳幼児期の治療では、口蓋と鼻腔の粘膜を形成するのが一般的である。10代で永久歯列の置換が終了する段階で、骨および歯牙の欠損に対する形成術が行われる。この際の骨欠損に対する補填は、健常な腸骨梁からの骨および骨髄組織の移植に頼られており、術後の侵襲や当該部の麻痺や運動障害などのリスクも高い。Ryk遺伝子欠損マウス(Ryk KOマウス)は、高率に唇顎口蓋裂を発症する(Nat Genet 25:414-8,2000)。そこで、顎裂を発症するRyk KOマウスにおける骨再生部位局所における骨再生に必要な因子を解析し、ドラッグデリバリーシステムによる宿主成長追随型の骨再生療法を開発することを目的として本研究を企画した。本年度の研究により、全身的にRyk遺伝子を欠損するマウスにおいて、破骨細胞数の減少が認められた。また、Rykの発現は細胞培養系において強く認められた。さらに、破骨細胞において特異的にRykを欠損するマウスの作製を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

顎裂を発症するRyk遺伝子を欠損するマウス(全身的)において破骨細胞数の減少を認め、Rykの発現が細胞培養系において強く認められることを確認した。現在、破骨細胞に特異的にRyk遺伝子を欠損するマウスの作製に着手している。

今後の研究の推進方策

破骨細胞に特異的にRyk遺伝子を欠損するマウスの作製を成功させ、顎裂モデルとして本研究課題の成功に向けて研究を進行させていきたい。

次年度の研究費の使用計画

分子生物学および生化学的実験の試薬および器具(消耗品)として合計100万円を使用し、当初の予定通りに実験を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Lineage-committed osteoclast precursors circulate in blood and settle down into bone.2011

    • 著者名/発表者名
      Muto A et al.
    • 雑誌名

      J Bone Miner Res

      巻: 26 ページ: 2978-2990

    • DOI

      doi: 10.1002/jbmr.490.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rab27a and Rab27b are involved in stimulation-dependent RANKL release from secretory lysosomes in osteoblastic cells.2011

    • 著者名/発表者名
      Kariya Y et al.
    • 雑誌名

      J Bone Miner Res

      巻: 26 ページ: 689-703

    • DOI

      doi: 10.1002/jbmr.268.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hypergravity suppresses bone resorption in ovariectomized rats.2011

    • 著者名/発表者名
      Ikawa T et al.
    • 雑誌名

      Adv Space Res

      巻: 47 ページ: 1214-1224

    • DOI

      doi: 10.1016/j.asr.2010.12.004

    • 査読あり
  • [学会発表] Osteoclastic bone resorption directly activates osteoblast function.2011

    • 著者名/発表者名
      Udagawa N
    • 学会等名
      1nd Bio-Rheumatology International Congress Tokyo 8th GARN Meeting Tokyo(招待講演)
    • 発表場所
      Urayasu, Chiba, Japan
    • 年月日
      2011 – 1115

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公開日: 2013-07-10  

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