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2013 年度 実績報告書

新しい口臭測定シートの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23593081
研究機関北海道大学

研究代表者

兼平 孝  北海道大学, 大学病院, 講師 (90194935)

研究分担者 森田 学  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40157904)
竹原 順次  北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (60216934)
キーワード口臭 / 揮発性硫化物 / 硫化水素 / メチルメルカプタン / ジメチルサルファイド / 舌苔
研究概要

【目的】本研究では、口臭の主成分である揮発性硫黄化合物(VSC)に対する特異的な呈色反応(Fisher`s Coupling Reaction)を利用し、個人が独自に自分の口臭の有無を確認できるキットを開発することを目的とした。
【材料・方法】平成25年度は、北海道大学病院口臭外来受診者で研究への協力を得られた者を被験者とし、平成23、24年度と同様に被験者の舌背部を同綿棒で10回擦過し、舌苔中の硫化水素を吸収させた後、口腔外で発色液を滴下し、分光光度計により綿棒の発色量(波長660 nm)を定量した。また、同時に口臭測定器(オーラルクロマ)によって測定した口臭値(VSC:硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルスルファイド)との相関(Pearsonの相関係数、IBM SPSS Statistics Ver 20)を調べた。
【結果・考察】平成23~25年度の3年間に協力の得られた被験者は99名で、発色させた綿棒の総数は181件であった。硫化水素濃度(r = 0.615)、メチルメルカプタン濃度(r =0.429)およびと綿棒の発色量との間に比較的高い相関が認められたが、ジメチルスルファイドの間には低い相関(r = 0.334)しか認められなかった(いずれもp<0.05)。
今回の研究を通して、課題がいくつか判明した。1)被験者によっては、オーラルクロマで測定した硫化水素量が高くとも綿棒の発色量が低い者がいること、2)発色にあたっては、発色液2種類と固定液1種類を滴下する必要があるが、その手技が簡単ではなく習熟が必要であること、3)綿棒の発色には舌上の水分とタンパク質が影響を及ぼしていることが示唆された。家庭で手軽にできる口臭判定キットとするには、そうした問題の解決と発色量の増感が今後の課題である。

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公開日: 2015-05-28  

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