研究課題/領域番号 |
23593086
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小川 祐司 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (70345510)
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研究分担者 |
宮崎 秀夫 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00157629)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 2型糖尿病 / 歯周病 / 慢性腎臓病 |
研究概要 |
本研究目的は無作為化比較試験(RCT: Randomized Controlled trial)によって、2型糖尿病患者に対する抗菌的歯周治療がアディポネクチン濃度と慢性腎臓病(CKD)病態に及ぼす影響を定量的に検証し、歯周病と全身の健康の解明を目指すことである。本年度は初年度として、以下を遂行した。1)研究対象者抽出:新潟大学医歯学総合病院糖尿病外来受診中の2型糖尿病患者のうち、内科的・歯科的基準(詳細割愛)を満たす9名(男性8名、女性1名、平均年齢63.1歳)を抽出。2)研究対象者無作為割付:無作為化比較試験で、抗菌剤使用治療群3名、抗菌剤未使用治療群3名、未治療群3名に割付。3) 歯周治療:研究0~8週、2週毎に機械的歯面清掃、口腔清掃指導を実施。4)抗菌剤局所応用:研究0~8週、2週毎にMinocycline抗菌剤を歯周ポケット4mm以上の部位に局所投与。5)採血:研究0週、16週(および24週)に、血清の採血10mlを実施。血清は、アディポネクチン・クレアチニン・レプチン・高感度CRP・TNF-α・IL-6他血液生化学一般の濃度分析を株式会社BMLに委託。6)歯肉溝滲出液:研究0週、16週(および24週)に、歯周病原細菌総菌数中のP.gingivalis A.actinomycetemcomitans、T.forsythensis比率及び菌数の分析を株式会社ジーシ-に委託。7) 歯周組織診査:研究0週、16週(および24週)に、1歯あたり、頬・舌側の近心、中央、遠心の6点について診査。(研究計画にあった採尿は、調査項目から削除した)なお、対象者の抽出を平成24年度も継続するため、分析は24年度以降に実施する。すべてのデ-タはエクセルシ-トにパスワ-ド下で管理されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新潟大学医歯学総合病院糖尿病外来内科医師の協力の下、対象者の抽出を行っているが、研究対象としての内科的・歯科的条件を満たす外来受診の2型糖尿病患者数に限りがあるため、研究対象者の抽出に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
対象者の抽出を最優先に目標数の確保を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究計画と大きな変更はないが、初年度同様、研究対象者の採血検査、歯肉溝滲出液検査、ほか歯科処置に関連する諸費用への支出を予定している。また研究成果の中間報告として第10回アジア予防歯科学会、第91回IADR総会等での学術発表を予定しており、これに関する渡航費支出を予定している。
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