異なる3種類の免疫抑制剤(プレドニゾロン、シクロスポリン、メトトレキサート)を用いた口腔カンジダ症モデルの作製を試みた。この結果、Candida albicansの舌塗布前日にプレドニゾロンによる免疫抑制処置を行ったマウスにおいて、感染後3日目に顕著な体重減少を認め、舌では10000オーダーの菌の定着とヒトの口腔カンジダ症に準ずる病変形成(びらん・潰瘍・白苔)がみられた。シクロスポリンAとメトトレキサートでは、薬剤の複数回接種および高用量接種も試みたが、いずれも病変形成に至らなかった。すなわち、この二剤はマウスにおける口腔カンジダ症のモデル作製には困難を有する薬剤である事が示唆された。
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