研究課題/領域番号 |
23593131
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
久留島 美紀子 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (50310628)
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研究分担者 |
足立 みゆき 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20263494)
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キーワード | 看護教育 |
研究概要 |
平成25年度は以下のことを行なった。 1)平成23年度、24年度の研究の経過報告として、第7回看護教育研究学会学術集会(平成25年10月19日に東京都看護協会において開催)でインタビュー調査の結果について発表を行ない、質疑応答や意見交換を通じて示唆を得た。2)インタビュー調査の結果から看護学生のメタ認知測定尺度のアイテムプールを作成し、研究者間で構成概念の確認を行った。阿部ら(2010)の成人用メタ認知尺度と比較すると、阿部らの尺度の因子構造はメタ認知的活動であるモニタリングとコントロールそしてメタ認知的知識の3因子であったが、インタビュー調査の結果では、メタ認知的知識も【効果的な学習方略の知識】と【自己知覚】の2要因から構成されていた。これらの質問項目の明瞭性を、4名の看護学生の協力を得て確認した。その結果、あいまいな表現や回答に偏りが生じる恐れが考えられたため、表現の洗練を行った。3)メタ認知を強化する教授法に関する資料の収集および先行研究の検討を行った。先行研究では、小学生から大学生までを対象に算数、理科、英語、および論作文など多岐にわたる教科においてメタ認知の強化を図った授業設計が行われており、その結果、メタ認知の構成要素のうち、メタ認知的活動すなわち、自己の認知活動のモニタリングと学習活動の修正に関わるコントロールが重要であることが示されていた。そこで、従前の教授法を考証し、モニタリングとコントロールを意図的に取り入れる方法について検討を行った。4)看護学および看護教育に関連する学会に参加し、看護教育教授法に関する最新の知見を得ると共に、研究者との質疑応答を行って示唆を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
尺度の開発に遅れが生じている。質問項目の明瞭性に問題が生じたため、表現の洗練等を行ったが、その過程で質問項目に再考の必要性が生じ、尺度の開発に予想以上に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
早急に尺度開発の遅れを取り戻すために、尺度開発に関する専門知識を有する研究者に研究への示唆および情報の提供を依頼した。同時に研究補助者を雇用し作業の迅速化を図る。研究代表者と分担者はe-mailやWebカメラを用いて従来通りの会議を行ない、意思疎通を図る。
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次年度の研究費の使用計画 |
尺度開発の本調査が実施できていないため。 尺度開発の際に示唆を得る専門家への謝金、本調査の実施およびデータ入力などにかかる人件費などに使用する予定である。
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