研究課題/領域番号 |
23593135
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松浦 正子 神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (30379440)
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研究分担者 |
高岡 裕 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (20332281)
前田 英一 神戸大学, 医学部附属病院, 特命教授 (70322196)
一瀬 晃洋 神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (90362780)
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キーワード | 看護学 / 医療・福祉 / 情報工学 / 臨床 |
研究概要 |
本研究の目的は、視覚障害を有する患者の医療情報へのアクセシビリティ向上の実現である。これまでに我々の研究チームが開発した自動点字翻訳プログラムeBraille(2010年度グッドデザイン賞受賞)を利用して、点字文書提供システムを確立している。本研究では点訳対象の医療文書を決定した後に、点訳用に記載内容(文章や単語による表現方法)を見直し、その病院内での運用体制を構築する。 今年度は、前年度に引き続き点字文書の作成に取り組むと共に、その運用体制を整備した。加えて、病院における患者サービスの観点から、視覚障害に対応するために必要な今後の研究課題も明らかにした。これまで本研究で取り組んできた、視覚障害者に向けた点字文書提供だけでは、不充分な可能性を見出した。具体的には、視覚障害は障害の種類や程度が個人毎に異なることから、例えば色覚に障害を持つ患者への対応も必要であることが示唆された。2013年に成立した「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」の施行に向けて、今回明らかにした病院における視覚障害者へのアクセシビリティ向上の必要性を直視し、改善につなげることで質の高い患者サービスを実現する。 なお、病院情報システムとの一体運用の可能性については、病院情報システム更新時期と重なったことから、将来の検討課題とした。本研究は来年度以降も継続することから、その中で一体運用実現について前向きに検討したい。
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