研究課題/領域番号 |
23593136
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
深田 美香 鳥取大学, 医学部, 教授 (10218894)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 睡眠 / 芳香 / 音楽 |
研究概要 |
睡眠の質評価方法を検討するために、種々の睡眠評価法について比較検討行うことを目的とした。 睡眠障害の自覚がある成人男女10名を対象に、睡眠の質についての評価を14日間連続して実施した。評価方法は、(1)睡眠中の3軸加速度、脈波測定(東芝体動計NEM-T1、アイティシー株式会社製)によるレム睡眠とノンレム睡眠の周期、(2)体動感知(スリープスキャンSL-502、タニタ社製)、(3)睡眠日誌(眠りの状態と起床時の気分についての主観的評価)、(4)OSA睡眠評価票MA版による睡眠感についての主観的評価の4種類とした。以上の結果をもとに、睡眠評価の精度を検討した。 OSA睡眠評価票MA版による総合的な睡眠の質についての主観的評価ともっともよく睡眠の質評価が一致していた方法は3軸加速度と脈波を用いた体動計NEM-T1であった。体動感知を行うスリープスキャンSL-502は、測定値のばらつきが大きく、使用前のキャリブレーションが上手くできていない可能性が考えられた。しかし、キャリブレーションが適切に行えている場合は、OSA睡眠調査票MA版、体動計NEM-T1による睡眠の質の解析結果と同様の評価となった。睡眠日誌は、連続した睡眠、覚醒の変化が一覧できる利点があり、OSA睡眠評価表MA版と合わせて、使用することでより詳細な睡眠解析に役立てることができる。客観的な評価方法としては、測定の簡便性としては、3軸加速度、脈波測定機器が有効であると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究協力者数が計画より少なかったが、ほぼ、予定通りに進んでいる。平成24年度の準備として、睡眠障害改善のための芳香や音楽を選定するための基礎データを取得する予定であったが、研究協力者の確保が困難であり、23年度には実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
芳香吸入、音楽聴取による睡眠の質への影響を明らかにする。 睡眠障害の自覚がある成人男女20名を対象に、精油、あるいは音楽の使用による睡眠の質の変化を評価する。(1)コントロール期間(1週間)普段の状態での睡眠状態の測定 (2)芳香吸入、あるいは音楽聴取期間(1週間)1種類の芳香吸入、あるいは音楽を聴取し睡眠状態の測定、(3)ウオッシュアウト期間(1週間)芳香のない状態、音楽聴取をしない状態での睡眠状態の測定を行う。睡眠の質評価は(1)睡眠中の3軸加速度、脈波測定(東芝体動計NEM-T1、アイティシー株式会社製)によるレム睡眠とノンレム睡眠の周期、(2)体動感知(スリープスキャンSL-502、タニタ社製)、(3)睡眠日誌(眠りの状態と起床時の気分についての主観的評価)、(4)OSA睡眠評価票MA版による睡眠感についての主観的評価により行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
精油と音楽再生機器の購入、研究協力者金、人件費に使用する。
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