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2011 年度 実施状況報告書

小児看護に携わるジェネラリストナースを支援する教育プログラム立案モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23593152
研究機関群馬県立県民健康科学大学

研究代表者

横山 京子  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (80341973)

研究分担者 中山 登志子  千葉大学, 看護学研究科, 准教授 (60415560)
野本 百合子  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (60208402)
定廣 和香子  札幌市立大学, 看護学部, 教授 (60299899)
山下 暢子  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30279632)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2016-03-31
キーワード看護学 / 看護教育学 / 看護継続教育
研究概要

国内外の文献検討を通し、次の4点を確認した。(1)小児看護に携わる看護師の学習ニードに関する研究は、海外に2件存在した。(2)小児看護に携わる看護師の学習ニードに関する研究は、小児救急看護および小児がん看護という特定領域の看護に携わる看護師の学習ニードが質的帰納的に明らかにされていた。(3)小児看護に携わる看護師の学習ニードに関する研究は、いずれもジェネラリストとして小児看護に携わる看護師の学習ニードの全貌を解明することを目指した研究ではなかった。(4)小児看護師の学習ニード・教育ニードアセスメントツールは存在しなかった。 以上の文献検討の結果は、小児看護領域の看護師の専門性を反映した教育ニード、学習ニードをアセスメントする測定用具、これらを用いた教育プログラムの立案モデルが開発されていないことを明らかにした。この結果を通し、研究の必要性を確認し、理論的枠組を構築した。 次に、第一段階の調査に向けて2種類の測定用具を作成した。それらは、(1)小児看護に携わる看護師の学習ニードと教育ニードを問う調査紙、(2)個人特性を問う質問から構成される調査紙である。併せて、調査依頼のための依頼文書4種類(看護責任者意志確認文書、看護責任者への依頼文書、看護師への依頼文書、パイロットスタディ依頼文書)、返信用封筒を作成、準備した。また、全国病院名簿等を中心に小児関連診療科目を有する総合病院及び小児専門病院200施設を無作為抽出した。 平成24年2月、所属機関の倫理委員会の承認を経て、小児看護に携わる看護師50名を対象としたパイロットスタディを実施した。パイロットスタディの回収数は21部、回収率42%であった。看護師の回答状況や指摘事項等、内容的妥当性を検討し、質問の順序、質問表現を修正し調査紙を完成させた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成23年度の目標は、小児看護ジェネラリストナースの「教育ニード」「学習ニード」を解明するための質問紙調査の実施を計画していた。これに対し、質問紙調査の実施までには至らず、パイロットスタディの実施に留まった。 その理由は次の通りである。研究計画書の完成が遅れたことに加え、研究倫理申請後、倫理委員会の承認を得るまでに時間を要したことにある。この時点で約3ヶ月、計画が遅延した。平成24年2月に研究倫理審査の承認を得たが、人事異動のある年度末、年度初めにあたる時期の調査実施は倫理的に適切でないと判断し、計画遂行計画を変更したためである。

今後の研究の推進方策

平成24年度は、小児領域のジェネラリストナースの「教育ニード」及び「学習ニード」を表すカテゴリの形成とその信頼性の検討を目指す。 4月上旬、無作為抽出した施設の看護部長に調査協力を依頼し、小児看護ジェネラリストナースの「教育ニード」「学習ニード」を解明するための質問紙調査を5月半ばに実施する。その際、承諾の得られた施設に協力可能な人数分の依頼文書、質問紙、返信用封筒を配布する。また、対象者が個別に投函する方法により質問紙を回収する。回答者の対象特性を確認し、多様な特性を持つ人々からの回答約300名のデータ収集を目指す。 収集したデータは、Berelson,B の方法論を参考にした看護教育学における内容分析(2007,舟島)を用い、自由回答式質問に対する回答を質的帰納的に分析し、小児看護ジェネラリストナース固有の教育の必要性を表す「教育ニード」及び学習者としての看護職者個々の学習への要望を表す「学習ニード」を測定する基盤となるカテゴリを形成する。 質的研究及び教育ニード、学習ニード解明の経験を持つ研究者2名に分析したデータのカテゴリへの分類を依頼し、その一致率をScott,W.Aの式(Scott,W.A,1955)に基づき算出し、カテゴリの信頼性を検討する。 遅延した研究計画の修正は、データ収集後の基礎分析を計画的に着実に行うことにより克服できると考える。そのためには、日々の教育活動や組織運営活動にも丁寧に取り組み問題が生じないように努めるとともに、それらの活動の合間に時間を捻出して分析を進めていく。また、研究者間で分析の妥当性を十分に検討できるよう、資料を事前配布し研究打ち合わせ会議を運営していく。

次年度の研究費の使用計画

小児領域のジェネラリストナースの教育ニード、学習ニードを明らかにするための全国規模の質問紙調査を実施する。そのため、この調査に必要な経費として300データの収集を目指した質問紙調査に必要な印刷費(質問紙@120×1千円, 依頼文14千円)、調査補助(質問紙発送・開封作業[1人×2月・20千円、40千円])、返信用後納郵便(@95×400部、38千円)を使用する。 また、質問紙調査を通して収集したデータを質的帰納的に分析し、小児領域のジェネラリストナースの教育ニード、学習ニードを解明する。そのため、入力したデータを内容分析するための基礎分析・資料整理に必要な人件費(内容分析データ入力・資料整理[1人×2月・40千円、80千円])、研究者間の分析の妥当性の検討(打ち合わせ旅費220千円)、分析の信頼性を確保するための一致率算出に必要な費用(専門的知識の提供[4人×1回・4千円、16千円]、他調査対象者の特性を分析するための統計解析ソフト(SPSS:100千円)を使用する。その他、データ分析用文具(ファイル、模造紙、カラー用紙、貼ってはがせる糊、付箋等、22千円を使用する。

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公開日: 2013-07-10  

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