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2012 年度 実施状況報告書

小児看護に携わるジェネラリストナースを支援する教育プログラム立案モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23593152
研究機関群馬県立県民健康科学大学

研究代表者

横山 京子  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (80341973)

研究分担者 中山 登志子  千葉大学, 看護学研究科, 准教授 (60415560)
野本 百合子  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (60208402)
定廣 和香子  札幌市立大学, 看護学部, 教授 (60299899)
山下 暢子  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (30279632)
キーワード継続教育 / 学習ニード / 教育ニード / 小児看護師
研究概要

小児看護に携わる看護師を研究対象に、教育ニード、学習ニードを明らかにするための調査を実施した。測定用具は、①小児看護に携わる看護師の学習ニードと教育ニードを問う自由記述式調査紙、②個人特性を問う質問から構成される調査紙を用いた。調査紙の内容的妥当性は、研究推進コースにおける検討と、小児看護に携わる看護師50名を対象としたパイロットスタディにより確保した。データ収集は、無作為抽出した小児関連診療科目を標榜する一般病院および小児専門病院、計200施設の看護管理者に研究協力を依頼し、承諾を得た62施設に所属する723名の看護師を対象とした。調査紙は、郵送法により看護管理責任者を通して配布した。調査期間は平成24年5月15日から7月1日であった。
倫理的配慮は、看護師個々が個別に投函する方法により対象者の匿名性の確保と自己決定の権利を保障した。また、その適切性は群馬県立県民健康科学大学倫理委員会より承認を得た。
回収された調査紙は357部(回収率49.4%)であった。対象者の特性は、病院の所在地、小児看護師の所属看護単位、職位、基礎教育課程、最終学歴は多様であり、臨床経験年数は平均12.6年であった。小児看護経験年数は1ヶ月から27年2ヶ月の範囲であり、平均6.6年であった。病院の設置主体、このうち、学習ニードがあると回答した者は297名(83.2%)、ないと回答した者は55名(15.4%)、不明5名(1.4%)であった。また、学習ニードの内容を問う自由記述式質問に回答した者は289名であり、この289名からの記述内容を分析対象とした。
現在、Berelson, B の方法論を参考にした看護教育学における内容分析の手法を用いて小児医療に携わる看護師の学習ニードを質的帰納的に分析している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成24年度の目標は、小児看護ジェネラリストナースの「教育ニード」「学習ニード」を解明するための質問紙調査の実施と、「教育ニード」「学習ニード」表わすカテゴリの形成及びその信頼性の検討であった。
質問紙調査については、計画通り実施でき、目標としたデータを回収できた。
データ分析については、「学習ニード」の解明に向けた質的帰納分析を行っているが、最終的なカテゴリの解明、そしてその結果の信頼性検討の段階までには至らなかった。一方、「教育ニード」の分析はデータの整理に留まった。
その理由は次の通りである。所属機関、部局の直属の部下2名に、平成24年9月頃からそれぞれ健康上の問題が生じ、約5ヶ月にわたり担当授業時間を調整する必要性が生じたためである。その結果、分析に要する研究時間を十分に確保できなくなってしまった。

今後の研究の推進方策

平成25年度は、まず前年度に残された課題である小児看護ジェネラリストナース固有の教育の必要性を表す「教育ニード」及び学習者としての看護職者個々の学習への要望を表す「学習ニード」を測定する基盤となるカテゴリを形成する。また、質的研究及び教育ニード、学習ニード解明の経験を持つ研究者2名に分析したデータのカテゴリへの分類を依頼し、その一致率をScott,W.Aの式(Scott,W.A,1955)に基づき算出し、カテゴリの信頼性を検討する。
次に、アセスメントツール開発のための理論的枠組みを構築し、解明した小児看護ジェネラリストナースの教育ニード、学習ニードを基盤にした「教育ニードアセスメントツール」「学習ニードアセスメントツール」の質問項目を作成し、尺度を構成する。さらに、「教育ニードアセスメントツール」「学習ニードアセスメントツール」の内容的妥当性を検討するために小児看護に精通する看護師・看護師長、小児看護学に携わる教員、研究方法に精通した研究者による専門家会議・小児看護に携わる看護師約50名を対象としたパイロットスタディを実施し、質問紙の内容的妥当性を検討する。
平成25年度は当初計画通り、「教育ニードアセスメントツール」「学習ニードアセスメントツール」の作成を目指すが、質的帰納的に解明する小児看護ジェネラリストナースの教育ニード、学習ニードの研究成果の発表は、平成26年度以降に変更する。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度は、前年度に引き続き、質問紙調査を通して収集したデータを質的帰納的に分析し、小児領域のジェネラリストナースの教育ニード、学習ニードを解明する。そのため、入力したデータを内容分析するための基礎分析・資料整理に必要な人件費(内容分析データ入力・資料整理[1人×2月・40千円、80千円])、分析の信頼性を確保するための一致率算出に必要な費用(専門的知識の提供[2人×1回・4千円、8千円])を申請する。
また、アセスメントツール開発のための理論的枠組みを構築し、教育ニードアセスメントツール、学習ニードアセスメントツールの質問項目を作成し、尺度を構成する。また、その内容的妥当性を検討するための専門家会議、パイロットスタディを実施する。そのための費用として、国内外の文献収集(30千円)、研究者間の分析の妥当性の検討(打ち合わせ旅費260千円)、郵送費(質問紙郵送@390×10施設、返信用後納郵便@95×50部、9千円)、専門家会議(会場費[10千円]、旅費[3人×10千円、30千円]、謝金[3人×5千円、15千円])、人件費(調査補助[1人×2月・40千円、80千円])、データ分析用文具(ファイル、模造紙、付箋等、20千円)を申請する。

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公開日: 2014-07-24  

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