本研究では、研究者によって創出された看護専門職の「倫理的価値」概念に基づき、倫理的感性“Ethical sensitivity”の測定尺度を開発し、その信頼性と妥当性について検討を行った。 便宜的サンプリングにより、複数の診療科をもつ1病院の看護師230名を対象に質問紙調査を実施した。179名より回答があり(回収率76.5%)、質問紙の尺度項目に欠損のない165名を有効回答とした。内容妥当性、表面妥当性について、表現の不明確、不適切な項目等についての意見を自由記述にて得たうえ、表現の修正に活かした。66項目5件法からなる倫理的感性尺度の項目分析では、10項目について天井効果がみられ、フロア効果を示す項目は見当たらなかった。構成概念の抽出には主因子法・Promax回転による因子分析を行い、5因子構造を確認した。因子負荷量等を考慮した尺度項目の削除を行い最終項目による信頼性・妥当性の検討を行った。 、
|